家族であっても他人のクレジットカードを利用するのは、カード規約違反になります。
しかし、妻名義のカードを夫が使う場面はありますし、親が子どもにお使いを頼んでクレジットカードを使わせる…なんてことは日常生活でありますよね。
家族カードが面倒だから夫婦共有の口座を持っている方も多いのではないでしょうか。
クレジットカードは名義人が使うのが原則になっていますが、そのような場合は黙認されるのかどうかについて検証していきます。
「夫名義のクレジットカード」を作ってもいいのか疑問に思っている方は参考にしてみてください。
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クレジットカードは「名義人以外は使えない」が原則!
クレジットカードを名義人以外が使用するのは例え夫婦間、親子間であっても禁止されています。
例えば三井住友カードの規約には以下のように書かれています。
第6条(カードの貸与と取扱い)
2.カードの所有権は当社に属し、カードおよびカード情報はカード表面に印字された会員本人以外は使用できないものとします。
3.会員は、カードおよびカード情報の使用・保管・管理を善良なる管理者の注意をもって行うものとします。会員は、カードを他人に貸与・譲渡・質入・寄託またはカード情報を預託してはならず、また、理由の如何を問わず、カードおよびカード情報を他人に使用させまたは使用のために占有を移転させてはなりません。
ー引用:三井住友VISAカード&三井住友マスターカード会員規約(https://www.smbc-card.com/mem/kiyaku/pop/kiyaku_kojin.jsp)
クレジットカードを契約者本人以外が使うのは利用規約違反になります。
名義人本人以外がクレジットカードを使うとどうなる?
名義人以外がクレジットカードを利用することはカード会社の利用規約違反にあたり、もしカード会社に本人以外が使っていることがばれた場合は以下のような被害を受ける可能性があります。
- 利用停止処分・強制解雇の可能性
- 不正利用トラブル時の補償対象外
利用停止処分や強制解雇の可能性
カードを契約するさいに「本人以外にカードを貸さない」という規約に同意して申し込んでいたにも関わらず、嘘をついていたことが分かると「利用停止」「強制解雇」になる可能性があります。
決済の場面で名義人本人であるかを問わてれいた場合(サインや暗証番号など)、詐欺罪に問われてしまいます。
あまりにも悪質である・常習犯であると判断されると利用停止処分や強制解雇されてしまいます。
不正利用トラブルの補償対象にならない
クレジットカードは万が一不正利用されたときに被害額を全額補償してもらえます。
しかし、他人にカードを渡したことが原因で不正利用などのトラブルが起こった場合、カード会社は一切補償をしてくれません。
三井住友VISAカードの利用規約でも以下のように定められています。
第6条(カードの貸与と取扱い)
4.カードおよびカード情報の使用・保管・管理に際して、会員が前3項に違反し、その違反に起因してカードおよびカード情報が不正に利用された場合、本会員は、そのカード利用に係る債務についてすべて支払いの責を負うものとします。
ー引用:三井住友VISAカード&三井住友マスターカード会員規約(個人会員用)(https://www.smbc-card.com/mem/kiyaku/pop/kiyaku_kojin.jsp)
家族にカードを貸して不正利用されてしまっても、カード会社は一切負担をしてくれず、カード代金は全額支払わなくてはいけません。
クレジットカードは名義人以外は使用しないようにしましょう。
サイン不要だと他人名義のカードも使えてしまう
クレジットカードは名義人以外が利用するのはNGですが、実際には使えてしまうのも事実。
暗唱番号でなく、サインでOKなシーンもありますし、少額の決済だとサインすらいらない店舗もあるためです。
ネットショッピングもカードの番号やセキュリティコードを入力すれば、名義人以外でも利用することができてしまいます。
このように、名義人以外の方がクレジットカードを利用しても、すぐに利用停止になったり詐欺罪に問われるわけではありません。
しかし、カード会社にバレた場合は利用停止や強制解約の恐れがあります。
カードの名義人が代理権を与えられた場合は罪にならない
名義人以外がクレジットカードを使うことは、カード会社の規約違反にはなりますが、法律上は罪にならないケースがほとんどです。
例えば…
- 病気になってしまい妻に依頼してカードを使ってもらった
- 子どもが親に頼まれてATMからお金を引き出した
このようにカードの名義人から代理として「代理権」を与えられると、本人の行為としてカードを使用できます。
つまり、夫が妻にお願いをした場合、妻がカードを使っても夫が使ったことになり、この場合は詐欺罪にはなりません。
しかし、法律上では罪に問われなくてもカード会社の規約には違反しています。
万が一のとき不正利用の金額を全額自分で支払うことになるので、他人名義のクレジットカードは貸さないようにしましょう。
クレジットカードの名義人と口座の名義は同一が原則
クレジットカードの名義は自分(妻名義)でも引き落とし先は夫にしたい…という主婦の方もいらっしゃるでしょう。
しかし、原則としてクレジットカードの名義人と引き落とし口座の名義は同じ名義が原則です。
夫の口座から引き落としができるセゾンカード
セゾンカードインターナショナル
自分名義のクレジットカードでも夫名義で引き落としができクレジットカードです。
セゾンカードは公式サイトで家族の口座からも引き落としが可能と示しています。
Q.質問 家族の口座から引き落としをすることはできますか。
A.回答 「同姓の配偶者」「同姓の親子」に限り、口座設定が可能です。
ー引用:セゾンカードよくあるご質問(https://faq.saisoncard.co.jp/saison/detail?site=OA5LHO14&id=1777&search=true&sort=)
セゾンカードはポイントの有効期限がない「永久不滅ポイント」を貯めることができるので、ポイントの期限を気にせずに生活できます。
また、セゾンカードは全国のセゾンカウンターにて即日発行ができます。カード発行を急いでいる方にもおすすめです。
還元率は0.5%なので高還元率とは言えませんが、貯めたポイントはカードの支払いに使う事もできるので便利です。
毎月5日と20日は西友・リヴァンで5%OFFで買い物ができます。年会費は永年無料なので西友・リヴァンを普段利用する方におすすめです。
夫の口座から引き落としができるセディナカード
セディナカード
カード年会費 | 無料 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 1000円 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
- 入会後3ヵ月間はポイント3倍
- セブンイレブンでポイント3倍
- ETCカードの利用でポイント3倍
セディナカードも同姓同居の家族なら本人以外の名義であっても口座登録が可能です。
Q.質問 本人以外の家族名義の口座でも登録できますか?
A.回答 同姓同居のご家族の方に限り、ご登録が可能でございます。お申込者と口座名義人が相違する場合には、口座名義人様の同意が必要となります。
ただし、一部カードではお申込者ご本人様の口座以外の口座はご登録いただけませんので、あらかじめご了承ください。
ー引用:セディナカード公式サイトより(https://qa.cedyna.co.jp/faq/show/455?category_id=89&site_domain=cfqc)
年会費は無料で通常還元率は0.5%で、入会後3ヵ月間はポイントが3倍になります。
その他にも海外旅行でポイント1.5倍、セブンイレブンで3倍、ETCカードの利用で1.5倍になります。
夫の口座から引き落としができるエムアイカード
MICARD⁺(エムアイカード プラス)
カード年会費 | 初年度無料 2年目以降2000円+税 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 無料 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
- 三越伊勢丹グループで通常の2倍~6倍のポイントが貯まる!
- 家族カード4枚まで無料
- 海外でのカード利用でポイント還元率アップ
三越伊勢丹グループでポイントが優遇される「エムアイカード」も家族名義での引き落とし口座の設定が可能です。
配属者名義の口座を引き落とし先に設定したい場合は、口座振替依頼書の提出が必要です。
Q.質問 引落口座を家族名義の口座に変更できますか?
A.回答
引き落とし口座の設定方法が2種類(Webエムアイカード会員経由、書類(口座振替依頼書の郵送)ございます。口座振替依頼書をご提出の場合に限り、配偶者さま名義でのご登録が可能です。配偶者さま名義の口座を登録される場合は、事前にご家族さま情報として、当社へ配偶者さまのお名前・ご生年月日の登録が必要となります。(家族カードを発行する必要はありません)家族さま情報のご登録は、カード裏面またはお客さまサービスセンターへご連絡ください。ー引用:エムアイカード公式サイトより(http://faq.micard.co.jp/faq/show/7333?category_id=495&site_domain=default)
他のクレジットカードは夫の口座から引き落とせない
以前までは夫の口座から引き落としができるクレジットカードの種類は、Yahoo!JAPANカード、ビュースイカカードなどもありましたが、現在では家族名義の口座の引き落としはできなくなっています。
例えば以下のクレジットカードは家族名義の口座を利用することができません。
- ヤフーカード
- 楽天カード
- NICOSカード
- イオンカード
- ビュー・スイカカード
- アプラスカード
- 三井住友カード
- エポスカード
過去に家族名義の引き落としが可能だったカードでも現在は不可になっているケースが多いです。
クレジットカードを申し込むときには、必ず家族名義の引き落としが可能か確認してから申し込みましょう。
夫の口座から引き落としたいときは家族カードを検討しよう
名義人以外のクレジットカードを利用するのは法律には触れていないとはいえ、規約違反にあたります。
夫の口座から引き落としができるクレジットカードもありますが、現段階では「セディナカード」「エムアイカード」「セゾンカード」と選択できる幅が狭いです。
夫の口座から引き落としをしたい方は「家族カード」の検討をしてみてはいかがでしょうか。
家族カードなら、夫婦それぞれがクレジットカードを持てる上に夫の口座から引き落とすことが可能です。
家族カードならポイントも貯まりやすい
家族カードで貯めたポイントはすべて合算になるので、ばらばらにカードを持っているよりはるかにポイントが貯まりやすいです。
ポイントは本会員のカードに合算になるので、効率よく夫婦でポイントやマイルを貯めたい方におすすめです。
家族カードは夫が審査対象で専業主婦でも審査に通りやすい
家族カードの審査対象は利用者ではなく、「本カード会員」になります。
そのため専業主婦やパートしていて収入がない方も、配偶者の信用情報に傷がなければ審査に通過することが可能です。
過去旦那さんがクレジットカードの長期延滞や滞納をしていないかぎり、審査に落ちることはありません。
自分名義でクレジットカードを申し込んだけど審査に通らなかった…という専業主婦の方にもおすすめです。
注意!家族カードは何にどれくらい使ったかがバレる
家族カードのデメリットとして「利用明細の共同になってしまう」点が上げられます。
つまり、自分がいつ何にどれくらいお金を使ったのかがすべて分かってしまう…ということ。
「自分のプライベートは守りたい!」「トラブルになりそう…」という夫婦間にはおすすめできません。
妻でも夫名義のクレジットカードは使わない
クレジットカードは家族間であっても利用するとカード会社の規約違反になります。
厳密にいえば「代理権」があるため法律違反にはなりませんが、カード会社にばれると「カードの利用停止や強制解約」や「不正利用時の補償がもらえない」などのリスクがあります。
万が一のことがあったときにカード会社に対応してもらえなくなってしまうので、家族間であってもクレジットカードの使用は避けましょう。
引き落とし先を一緒にしたいなら家族カードを検討しましょう。