クレジットカードを利用するとお支払い方法は?と聞かれます。
なんとなくいつも一括払いにしている人は多いと思いますが、一括払い以外にも
- 分割払い
- ボーナス一括払い
- リボ払い
の支払い方法があります。なんとなく言葉は知っているけど、いつ引き落としがされるのか、金利はいくらかかるのか知っている方は以外に少ないのではないでしょうか?
カードの使いすぎを防ぐためにも、基本的には一括払いがおすすめです。
しかし、急な大型出費があるときは一括で支払うのが厳しい場面もでてくるでしょう。
クレジットカードを使う身として、支払い方法の選択肢を多く持っておくともしもの時に役立ちます。
ここではクレジットカードの支払い方法の種類について解説していきます。
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クレジットカードの4通りの支払い方法
クレジットカードの支払い方法は「一括払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」「リボ払い」の4つがあります。
それぞれの支払い方法の特徴とメリット・デメリットをざっくり表にまとめました。
手数料(※) | 支払いの特徴 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|---|
一括払い | 無料 | 前月に使った金額を支払い日に全額払う | 支払い管理がしやすく健全 | 高額な買い物になるときつい |
ボーナス一括払い | 無料 | 夏・冬のボーナス時期に合わせて支払う | まとまったお金がなくても買い物できる | ・利用できる店は限られる
・支払い金額を把握しにくい |
分割払い | 2回まで…無料
3回目以上…実質年利12~15% |
指定した回数に分けて支払う | 支払いを分散して計画的に払える | 分割回数が増えると手数料がかさむ |
リボ払い | 実質年利12%〜18% | 毎月設定した金額を支払う | 利用額に関わらず毎月の支払い額を一定にできる | ・金利手数料が高くなりやすい
・支払い残高が |
※手数料は一般的な数字を挙げています。正確な金額はご利用のクレジットカード会社にてご確認ください。
クレジットカードの支払い方法は大きく4種類あります。
- 一括払い
- ボーナス払い
- 分割払い
- リボ払い
レジットカードによってはボーナス払いが2回に分けられる「ボーナス2回払い」を設けているカードもあります。
基本的には、手数料が無料で支払い管理がしやすい一括払いをおすすめします。
手数料がかからない支払い方法
ここからは各支払い方法について実例を交えながら詳しく説明していきます。
支払い手数料はないにこしたことはないので、まず手数料がかからない支払い方法からみていきましょう。
手数料がかからない支払い方法
- 一括払い
- ボーナス一括払い
- 2回払い(2回の分割払い)
一括払い…基本の支払い方法
一括払いはクレジットカードの基本となる支払い方法で、最もおすすめの支払い方法です。
手数料は無料で、カードごとの支払い日に前月(または前々月)使った金額がすべて引き落とされます。
例えば、毎月月末締め、翌月27日払いのクレジットカードの場合は、前月の1日から月末までの利用金額が、翌月の27日に引き落とされます。
一括払いのメリット
一括払いが一番スタンダードでおすすめの理由は、手数料がかからず返済も長期化しないで済むからです。
前月に使った金額が翌月に引き落とされるシンプルな仕組みなので、今月いくら支払うのか?が分かりやすいメリットがあります。
一括払いのデメリット
一括払いは前月に使った金額がすべて引き落とされるため、「今月は大型出費があった…」なんて場合は口座から一気にお金がなくなってしまいます。
もしも口座の残高不足により引き落としができないとなると、クレジットカード会社から催促の連絡(電話・郵便・メール)が来るだけでなく、信用情報に傷がつき、将来住宅ローンを組むときにマイナスの影響が出ることもあります。
そのため、支払い金額は銀行口座の残高の範囲に収まるように注意しておくことが大切です。
ボーナス一括払い…まとまったお金で支払える
ボーナス払いは、一般的にボーナスが支払われる時期(夏と冬)に支払いをする方法です。
通常よりもまとまったお金がある状態で支払いができるので、口座にも余裕があり重宝する人も多いでしょう。
支払い日と締め日はカードによって異なりますが、例えばJCBカードは以下のように設定されています。
利用期間 | 支払い日 |
---|---|
夏:12/16~6/15 | 8/10 |
冬:7/16~11/15 | 1/10 |
夏のボーナス一括払いであれば、12/16~6/15に利用した金額が8/10に引き落とされ、冬のボーナス一括払いであれば7/16~11/15に利用した金額が1/10にまとめて引き落とされます。
ボーナス一括払いのメリット
ボーナス一括払いは手数料がかかりません。
また、まとまったお金が購入時になくても欲しいものを購入できます。
ボーナス一括払いのデメリット
ボーナス払いは利用してから引き落としまでの期間が長いので、「引き落とし日にいくら引き落とされるのか?」が把握しにくいです。
ボーナス払いまでにまとまったお金を計画的に用意しておかなければいけないので、給料をすぐに使ってしまう方やお金も管理が苦手な方には扱いづらい支払い方法です。
2回払い…手数料がかからず分割できる
2回払いは分割回数を2回にして支払う方法です。
例えば4万円の買い物をしたら翌月に2万円・翌々月に2万円を支払うイメージ。引き落とし日は一括払いの支払い日と変わりません。
2回払いのメリット
分割払いも3回以上になると分割手数料がかかってしまうのですが、2回までなら手数料がかからないのが一般的です。
高額な出費があって、一括払いじゃ支払えない…という時に支払いの負担を分散できます。
なお、ポケットカードは2回払いでも分割手数料がかかるので要注意です。
2回払いのデメリット
2回払いはどこでも使える支払い方法ではなく、また購入する商品やサービスによっても利用できるかどうか異なります。
手数料がかかる支払い方法
手数料がかからない支払い方法がベストですが、高額な出費があるときは手数料がかかる支払方法の利用も考えましょう。
無理に一括払いや2回払いにして、支払いが引き落とし日に間に合わなくなってしまうよりは、多少手数料を払ってでも支払う時期を遅らせて確実に引き落とせる状態にした方が今後のためにもいいです。
支払いに遅れてしまうと、信用情報に傷がついてしまい今後新しいクレジットカードやカードローンを申し込むときにネガティブな影響がでてしまいます。
支払いが厳しそうなときは、一旦分割払いやリボ払いに設定して、支払えそうなら残り金額をまとめて支払いましょう。
3回以上の分割払い
分割払いは2回~24回までに分割して支払うことができます。(楽天カード・イオンカードなど36回まで分割可能なカードも一部あります。)
24回、というとイメージがわかないかもしれませんが、12回払いなら1年間、24回払いなら2年間で返済することになります。
3回以上の分割払いのメリット
支払い回数を自分に合わせて決定できるので、支払い遅延を起こすことなく、計画的に支払いができます。
分割する回数が少なければ、手数料もそれほどかさみません。
3回以上の分割払いのデメリット
2回分割は手数料がかかりませんが、3回以上の分割払いは回数が増えれば増えるほど、金利手数料がかかります。
例えば、三井住友カードの分割払いにかかる手数料は以下の通りです。
分割回数 | 返済までの期間 | 実質年率 | 利用代金100円あたりの手数料 |
---|---|---|---|
3回 | 3ヵ月 | 12.00% | 2.01円 |
5回 | 5ヵ月 | 13.25% | 3.35円 |
6回 | 6ヵ月 | 13.75% | 4.02円 |
10回 | 10ヵ月 | 14.25% | 6.70円 |
12回 | 12ヵ月 | 14.50% | 8.04円 |
15回 | 15ヵ月 | 14.75% | 10.05円 |
18回 | 18ヵ月 | 14.75% | 12.06円 |
20回 | 20ヵ月 | 14.75% | 13.40円 |
24回 | 24ヵ月 | 14.75% | 16.08円 |
資料:三井住友カードのホームページをもとに作成
「100円あたりの手数料をみると大したことないんじゃないの?」と思ってしまいがちですが、5万円を分割払いするとどうでしょうか。
例えば5万円を5回払いにした場合…
- 分割手数料=50,000円×(3.35円÷100円)=1,675円
- 総支払額=50,000円+1,675円=51,675円
月々の支払い額は51,675円÷5回で10,335円です。
5万円を倍の10回払いにした場合は…
- 分割手数料=50,000円×(6.70円÷100円)=3,350円
- 総支払額=50,000円+3,350円=53,350円
月々の支払い額は51,675円÷10回で5,335円です。
このように、回数が多ければ多いほど、トータルの支払い金額は大きくなってしまうので注意が必要です。
元の金額が大きければ多いほど、分割回数が多ければ多いほど手数料が高くなり、総支払額も高くなります
リボ払い
リボ払いは、商品の購入金額にかかわらず、自分で設定した金額を支払う方法です。
リボ払いは分割払いと混同されやすいですが、全く異なる支払い方法なので注意しましょう。
リボ払いには「残高スライド方式」と「定額方式」があります。
リボ払いのメリット
毎月の支払い額を一定にできるので、支出管理がしやすいメリットがあります。
引き落とし日の直前に一括払いからリボ払いへ変更できることも多いため、思ったより出費が多かった時にも対応できます。
リボ払いのデメリット
他の支払い方法よりも支払い残高が分かりにくく、長期間の返済になりやすいです。
返済期間が長期になると高額な手数料がかかるため、仕組みをよく理解しないで使っていると返済が困難になってしまうことがあります。
残高スライド方式とは?
残高スライド方式とは、支払い残高の金額によって、毎月の支払い額が変わる仕組みです。
例えば、10万円未満の支払い残高なら毎月の支払い額は5,000円、10万円~15万円なら毎月の支払い額は7,500円…というふうに毎月の支払い額が変わります。
支払い残高がいくらだと支払い額はいくらを設定できるのかは、カード会社によって異なります。
定額方式とは?
例えば、毎月の支払い額を5,000円に設定すると、その月の買い物が5,000円以上になっても返済額は5,000円になります。(5,000円を超えた額は翌月の支払いになります)
これに加えて支払い残高に応じた手数料がかかります。
その他(フレックス払い)
フレックス払いは名称は違えどリボ払いの一種です。
毎月最低限度決められた金額を支払い、お金に余裕があるときは自分で繰り上げて返済ができます。
フレックス払いには、三井住友カードの「マイ・ペイすリボ」、アメックスの「ペイフレックス」、JCBカードの「スマリボ」などがあります。
なお、リボ払いでも繰り上げ返済はできます。ただし、指定の振替口座からしか支払いができないなど、フレックス払いに比べて繰り上げ返済がしにくいことが多いです。
フレックス払いのメリット
定額を払うだけでなく、お金に余裕があるときには全額返済の設定や、コンビニや銀行のATMから繰り上げ返済ができる。
フレックス払いのデメリット
リボ払いと同様に金利手数料が高い。仕組みを知らずに利用すると返済が困難になってしまうことがある。
クレジットカードの支払い方法は使い分けが重要
今まで紹介したクレジットカードの支払い方法をおさらします。
手数料 | 支払いの特徴 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|---|
一括払い | 無料 | 前月に使った金額を支払い日に全額払う | 支払い管理がしやすく健全 | 高額な買い物になるときつい |
ボーナス一括払い | 無料 | 夏・冬のボーナス時期に合わせて支払う | まとまったお金がなくても買い物できる | ・利用できる店は限られる
・支払い金額を把握しにくい |
分割払い | 2回まで…無料
3回目以上…実質年利12~15% |
指定した回数に分けて支払う | 支払いを分散して計画的に払える | 分割回数が増えると手数料がかさむ |
リボ払い | 実質年利12%〜18% | 毎月設定した金額を支払う | 利用額に関わらず毎月の支払い額を一定にできる | ・金利手数料が高くなりやすい
・返済不能になる可能性もある |
クレジットカードには様々な支払い方法があります。繰り返しになりますが、基本の支払い方は一括払いです。
手数料もかかりませんし、支払う額が明確な最もスタンダードな支払い方法です。
しかし、大型の出費で一括払いが厳しい…という方も多いと思います
タイプ別におすすめの支払い方法を紹介します。
支払いを早く終わらせたい方・安全な方法で支払いたい方
一回払い(一括払い)がおすすめです。
他の支払い方法だと、支払いが先延ばしになって管理がしにくかったり、場合によっては手数料がかかります。
手数料をかけたくない方
手数料をかけたくない方は、手数料がかからない「一括払い」「2回払い」「ボーナス一括払い」がおすすめです。
一括で支払うのが難しい方は、2回払いやボーナス払いを利用しましょう。
毎月の負担を減らしたい
毎月の支払いの負担を減らしたい方は「3回以上の分割払い」「リボ払い」「フレックス払い」を利用しましょう。
ただし、これらの支払い方法には手数料がかかってしまいます。
毎月の負担は減らせても結果的に総支払額は一回払いより多くなってしまうので注意しましょうね。
リボ払いは特に注意が必要
大型出費があったけど手数料は支払いたくない方
高額商品を購入したい…だけど分割手数料やリボ払い手数料をかけたくないという方は、手数料が0円で支払いを半年後に先延ばしできるボーナス一括払いがおすすめです。
ボーナス一括払いが厳しければ、ボーナス2回払いにすることもできます。(ボーナス2回払いは手数料がかかることがあります。)
ただし、期間が空いてしまうため、支払いがあることを忘れてしまいがちになってしまうデメリットもあります。
ボーナス払いを利用したら、
- カレンダーに記しをつける
- 支払日に間に合うようにお金を分けておく
など工夫をして、支払日に忘れない工夫を行いましょう。
クレジットカードの支払いの種類まとめ
クレジットカードには一回払い・2回払い・分割払い・リボ払い・フレックス払いなどの様々な支払い方法があります。
大型の出費があるときは、毎月の支払いの負担を減らせる分割払いやリボ払いも便利ですが、返済期間が長期間になって高額な手数料がかかる危険があることを忘れてはいけません。
また、クレジットカード会社によっては独自の支払い方法を設けている会社もあります。
呼び方は違えど、リボ払いの一種で手数料がかかることがほとんどです。毎月の負担を減らせるという理由だけで金利を見ないのは危険です。
必ず自分の支払い方法にどのくらいの金利がかかるのか、いつ返済でいるのかきちんと理解して計画的に支払うことが重要です。
どの支払い方法を利用するにしても、金銭管理を行うことは必須。
各支払い方法のメリット・デメリットをきちんと把握した上で、自分のライフスタイルにあった支払い方法を選択してカードを利用しましょう。
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