amazon.comといえば、言わずと知れた世界最大のECモールです。
書店からスタートしたECビジネスは、現在では買えないものがないとすら言われています。
当然日本にも、amazonヘビーユーザーが数多くいます。
amazonヘビーユーザーにとってお勧めのクレジットカードが、Amazonカード。このカードのメリット、デメリットを見ていきましょう。
※本ページにはPRが含まれます。
Amazonカード詳細情報
Amazonカード、正式名称はAmazon Mastercardです。スタンダードクラスの「クラシック」とゴールドカードとがあります。
「クラシック」というのは、三井住友カードに付けられる呼称です。名前で分かるとおり、Amazonカードを発行しているのは三井住友カードです。
三井住友カードといえば日本におけるVISAブランドの代表的存在ですが、Amazonカードについては国際ブランドがMastercardとなっています。
Amazon Mastercardクラシック
年会費 | 1350円(税込み)※年一度の利用で無料 |
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入会費 | 無料 |
ブランド | Mastercard |
利用可能枠 | 10~80万円 |
支払い方法 | 1回払い/2回払い/ボーナス一括払い/リボ払い/分割払い |
付帯保険 | ショッピング補償 |
Amazon Mastercardゴールド
年会費 | 10,000円(税別) ※WEB明細書割引1,000円 ※マイ・ペイすリボ割引5,000円 |
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入会費 | 無料 |
ブランド | Mastercard |
利用可能枠 | 50~200万円 |
支払い方法 | 1回払い/2回払い/ボーナス一括払い/リボ払い/分割払い |
付帯保険 | 海外・国内旅行傷害保険/ショッピング補償 |
家族カードが無料
amazonカードなら、クラシック、ゴールドとも家族カードは3枚まで申し込め、年会費は無料です。
Amazon Mastercardゴールドの年会費割引
Amazonカードクラシックは、年間一度の利用で年会費無料、つまり実質年会費無料のカードです。
これに対し、Amazonカードのゴールドは、年会費が税別1万円します。ゴールドカードとしては普通の価格で、三井住友カードのゴールドと同額です。
ですが、年会費については2種類の割引があり、それぞれ併用できます。
- 「マイ・ペイすリボ」登録で5,000円
- WEB明細書割引 で1,000円
「マイ・ペイすリボ」は、すべての支払が自動でリボ払いとなる仕組みです。リボ払いが発生すれば、リボ手数料(利息)が発生します。
少々怖いかもしれませんが、三井住友カードのリボ払い共通項として、毎月のリボ残高が発生しない場合にはリボ手数料は発生しません。「初回手数料無料」のリボ払いのためです。
毎月の支払額を、たとえば20万円であるとか非常に高い額に設定しておくというのが、年会費割引特典を受けて、かつリボ手数料を発生させないもっとも簡単な方法です。
WEB明細は、紙の明細を送ってもらわないだけで適用になるので簡単です。
併せると、年会費は実質4,000円となります。
この年会費の中に、後述の「Amazonプライム」の機能も入るので、非常にメリットが大です。
Amazonカードのポイント還元率
クレジットカードは、ポイントで選ぶ人も多いでしょう。
クレジットカードのショッピング利用額に対して付与される、ポイントの価値の比率をポイント還元率と呼びます。
Amazonカードのポイント還元率は、amazon以外の店舗でも1.0%と、なかなか優秀です。
楽天カードやYahoo!カード等、ECサイトのライバルが発行している人気のカードに負けていません。
amazonでの利用の場合の還元額は、クラシックとゴールドとで異なります。
クラシックの場合、amazonでは還元率1.5%です。
そしてAmazonプライム会員になると、amazonでのポイント還元率が2.0%となります。
ゴールドの場合は、amazonでは還元率2.5%です。
カードのグレードにより、ボーナスポイントではなく還元率そのものが異なるカードは、意外と他にはありません。ゴールドのお得感が目立ちます。
AmazonカードとAmazonプライム
Amazonプライムは月500円の有料サービスで、愛用している人も多いでしょう。
Amazonでの配送料無料を始め、ビデオ見放題、音楽聴き放題、電子書籍読み放題など多くのサービスを受けられます。使いこなす人には大変お得です。
Amazonクラシックカードの会員がAmazonプライムに加入すると、amazonでのポイント還元率が2.0%に上がることはご説明しました。
Amazonプライムの価値を、還元率の上昇だけで測るなら、単純計算で年120万円買い物をする人の場合、元が取れることになります。
もちろん、それ未満の利用であっても、Amazonプライムの価値を考えれば十分お得感があるでしょう。
Amazonゴールドカードの場合、Amazonプライムに自動加入となり、amazonでのポイント還元率も2.5%となります。
Amazon Mastercardゴールドは年会費1万円(税別)のカードです。単純計算で、年間70万円程度amazonを使う人なら、年会費をペイできることになります。
といってもAmazonプライムをフル活用している人であれば、Amazonゴールドカードの年会費は実質4,000円といえます。
こう考えるなら、年間16万円で年会費をペイします。
先に、ゴールドの年会費を6,000円割り引く方法をお知らせしました。これをフル活用するなら、Amazon Mastercardゴールドの年会費は実質無料を超えてマイナスとも考えられます。
還元率の問題もありますが、Amazonプライムに価値を認めるかどうかで、クラシックかゴールドかを選択するのがいいでしょう。
Amazonプライムの年会費割引がないことを考えると、Amazonクラシックカードの会員の場合、Amazonプライムに別途加入するより、ゴールドに切り替えたほうが得だといえます。
amazonカードのメリット
amazonカードは、amazon利用で真価を発揮するクレジットカードです。
段ボールを模した券面のデザインが個性的です。上質さはないかもしれません。
実質年会費無料、普段使いでも還元率が高く、amazon利用でさらに高いという点はすでにご紹介しました。
それ以外のメリットも見てみましょう。
即時審査サービス
Amazonカードのメリットのひとつが、申込みの際に適用される即時審査サービス。
amazon公式サイトからAmazonカードを申し込むと、必要事項入力後すぐにカードが使えるようになります。
即時審査により3万円まで利用できる、バーチャルの仮カード「Amazonテンポラリーカード」が発行される仕組みです。
本カードの審査が済んでカードが発行される前でも、バーチャルカードによる買い物が可能となります。
こちらは番号だけで、カードは発行されません。それでも、ちゃんとポイントは付きます。
即時審査サービスを受けるためには、要件が2つあります。
- 20歳以上であること
- 銀行口座が、「三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行・その他一部の銀行」であること
Amazonテンポラリーカードが発行されても、カード審査は別にあります。審査落ちすることがないわけではありません。
amazon利用でもポイントがつく
ECモールのamazonは、楽天市場やYahoo!ショッピングのように、商品購入で常にポイントが付くサイトではありません。ポイントが付くのは一部の商品です。
その点が物足りないと思う人もいるでしょう。
この点、一般のクレジットカードをamazonで使った際より、カードのポイントを優遇してくれるAmazonカードには、価値があります。
ただ、デメリットの項もご覧ください。Amazonクラシックカードよりもamazon利用でポイントの貯まるカードもあるのです。
使っている限り、ポイント有効期限が実質無制限
クレジットカードのポイントというものには、有効期限があるのが普通です。長くても3年、グレードの高いカードでも5年といったところです。
ですが、最近は共通ポイントが増えて、ポイント有効期限が様変わりしてきました。
共通ポイントの老舗であるTポイントをはじめとして、Ponta、楽天スーパーポイントなどは、原則1年の有効期限があるものの、貯め続けている限り無期限という性質があり、大きく貯めるにも便利になっています。
Amazonカードのポイントも、このタイプです。
1年の有効期限はありますが、使っている限りは貯め続けられます。
大きな買い物をするために、貯めっぱなしということができます。ポイント管理をしなくていいのは楽でしょう。
ゴールドカード特典「海外旅行傷害保険」「空港ラウンジ」
Amazonゴールドには、三井住友ゴールドカードと同内容の海外旅行傷害保険が付いています。
三井住友ゴールドカードは、ゴールドカードの中でも充実した保険内容を持っています。それと同内容なのは大きなメリットです。
海外旅行傷害保険は、実際に海外で医療を受ける場合の補償額が重要です。
こちらが、本人300万円、家族200万円となっています。家族カード会員については、本人としての補償が受けられます。
自動付帯ですから、持っているだけで補償があります。ただし、死亡・後遺障害時の補償5,000万円を全額受けるためには、旅行代金の事前カード決済が必要です。
またゴールド会員は、国内空港のラウンジの利用ができます。ゴールドカード会員以外は、1,000円(税別)支払う必要がありますが、無料です。
Amazonカードのデメリット
Amazonカードのデメリットも見てみましょう。
amazon利用に特化したカードのため、一般的な利用の場合の難点もあります。
貯まったポイントの使いみちが乏しい
Amazonカードで貯めたポイントの使いみちは、amazon.comでの決済に充当するという以外にありません。
最近はポイント利用方法の豊富なクレジットカードが増えているので、この点はデメリットになり得ます。
金券や共通ポイント、航空会社のマイルに替えることはできません。
もっとも、このカードを持つのは通常amazonヘビーユーザーのはずなので、使いみちがなくて困ることは少ないでしょう。
それに、これでも大きく改善されたのです。以前は、貯めたポイントをAmazonギフト券に替える必要があったからです。
ETCカード発行が有料
多くのクレジットカードにおいて、付属カードとしてETCカードを発行しています。
ETCカードには発行手数料、年会費がそれぞれ別個に設定されています。
どちらも無料というカードも多いのですが、Amazonカードの場合は発行手数料として500円(税別)が必要です。
年会費のほうは、年1回ETCの利用がある限り、本来500円ですが無料となります。ETCカードについては、三井住友カード一般と取り扱いが異なっています。
限度額が低め
Amazonカードクラシックの場合、最大で限度額80万円です。
限度額80万円ということは、ひと月40万円程度が利用額の限界となります。
この中にはキャッシングの利用額も含まれますので、カードをよく使うユーザーの場合、物足りないことがあるかもしれません。
もうひとつ気を付けたいのが、このカードが三井住友カードであるということ。
三井住友カードは人気のカードなので、使っている人も多いでしょう。そちらの限度額とAmazonカードの限度額とは共通しますので、三井住友カードのほうの利用が多い場合、Amazonカードが一時的に利用できなくなる可能性があります。
家族カードを多く発行している場合も、各家族カードでの利用額が多いと限度額をすぐ迎えてしまいます。お気を付けください。
カード特典が少ない
クレジットカードは、特に近年はポイント還元率で選ばれることが多いでしょう。
ですがこの選択は絶対ではありません。優待特典が多いクレジットカードにも価値があり、そういったカードを好む人も依然多いのです。
飲食店や宿泊、レジャー施設、レンタカーの割引があったりするのが、クレジットカードの優待プログラムです。
この点、Amazonカードは、クレジットカードに付帯する機能がほとんど付いていません。実にあっさりした機能のカードです。
この点、海外旅行傷害保険と空港ラウンジ利用の付いているゴールドカードも、大差ありません。
ネット通販に特化しているカードなので仕方ないにしても、ショッピング補償(100万円)と、電子マネーのiDがついている程度です。優待などは一切ありません。
iDがあれば、コンビニでカード決済するのには便利です。いちいちカードを出さなくても、Amazonカード決済になり、1.0%還元でポイントが貯まります。
amazon利用の際、さらにポイントの貯まるカードがある
商業施設やECモール等では、運営元の発行するクレジットカードが、もっとも得になるというのがごく普通です。
コンビニの場合は、ハウスカードのクレジット決済がもっとも得にならないケースが増えてきましたが、これは例外です。
実際、楽天市場では楽天カードが、Yahoo!ショッピングではYahoo!カードがもっとも得になります。
amazonの場合も、Amazonゴールドカードを使うともっとも得になるので、この点は変わりません。
ですが、ゴールドカードではないクラシックカードの場合は話が異なります。
Amazonクラシックカードはamazonで還元率1.5%となりますが、他にもamazon.com利用で還元率が同等以上のカードがたくさんあるのです。
こんなカードです。
JCBカードW | 2.0% |
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オリコカードザポイント(カード会員専用ECモール「オリコモール」経由) | 2.0% |
REXカード(カード会員専用ECモール「JACCSモール」経由) | 1.75% |
ビュー・スイカカード等JR東日本系クレジットカード(交通系電子マネーSuicaにチャージして、Suicaで決済) | 1.5% |
ハウスカードであるamazonクラシックカードは1.5%なので、これらのカードに負けているのです。
電車に乗る際に使うSuicaにも並ばれてしまっています。
なぜこうなるのでしょうか。Amazonクラシックカードの、amazonで使って1.5%という還元率の設定自体、決して高くないのです。
この水準は、現在のクレジットカード市場においては決して高いものともいえません。
amazonとの提携のない、一般のクレジットカードを見ても、リクルートカードなどは1.2%の還元率です。
このカードなら、amazonで使っても実店舗で使っても、常に1.2%の還元があるわけです。
その他、リボ払い専用などのカードの場合、どこで使っても還元率2.0%というカードもあります。
まとめ
amazon.comで便利に使えるAmazonカードの特徴を検証しました。
ゴールドカードについていえば、Amazonプライムの愛用者にはコストパフォーマンスもよく、最適の1枚でしょう。
クラシックカードについては、正直、中途半端な印象を禁じ得ません。
Amazonプライムに加入するならば、年会費が高いように見えてもゴールドカードのほうがメリットがあります。
Amazonプライムに加入しないのなら、他にさらに還元率の高くなるカードがあります。
とはいえ、年会費実質無料のカードです。持って損をすることはありません。