高速道路などの有料道路がキャッシュレスで利用できる他、特定の時間帯にETC割引が適用されるなど、ETCカードは自動車の利用頻度が高い人にとって非常に便利なものです。
ETCカードの利用分に関してはその利用履歴が残り、過去の走行記録や利用料金などを確認することができます。
しかし、中にはこの履歴を見られたくない、家族に知られたくないという人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、ETCカードの利用履歴を見られたくないという人に向けて、履歴が消去できるのか、そして利用履歴を見られないようにするための対策について解説します。
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ETCカードの利用履歴は削除できない
ETCカードの利用履歴は各カード会社が提供するWebサービスなどで確認することができますが、基本的にこれらの利用履歴をカード契約者が削除することはできません。
ただし、ETCカードの多くはクレジットカードの付帯サービスとして発行するものであり、利用明細上はクレジットカードの利用料金と合算して記載されているため、ETCカード単体での利用料金は一目見ただけではわからないようになっています。
また、ETCカードのみの利用履歴が確認できる「ETC利用照会サービス」というサービスがありますが、こちらも利用履歴を削除することはできません。
ただし、ETC利用照会サービスは任意で利用できるサービスなので、利用しなければそもそも履歴が残ることはありませんし、途中で解約することはできます。
いずれにしても、ETCカードの利用履歴を消すことはできないため、どうしても周囲の人に見られたくないという場合は見られないように配慮する必要があります。
ETCカードに利用履歴を知られないようにする方法
ETCカードの利用履歴は消去ができません。
しかし、だからと言ってETCカードの所有をあきらめる必要はありません。
続いては、ETCカードの利用履歴を見られないようにするための方法について解説します。
現金支払いにする
例えば、家族が目にすることもある銀行口座から、クレジットカードおよびETCカードの利用料金を引き落としているのであれば、家族に利用金額を見られてしまい、履歴について聞かれる可能性があります。
そこで、口座引き落としではなく、現金払いにするという方法をとることで家族に知られることなく、支払いを済ませることができます。
ただし、現金払いの場合自宅に振込用紙が郵送で届くことになるため、振込用紙を家族に見られて利用履歴が発覚してしまう恐れがあるので注意してください。
この事態を避けるためには、振込用紙を勤務先に郵送するようにしましょう。
誰も知らない引き落とし口座を新たに作る
現金払いは面倒、振込用紙からバレるのが怖い、といった場合は家族や周囲の人が誰も知らない銀行口座を作り、そこから引き落とすという方法があります。
この方法であれば、キャッシュカードや通帳を見られない限り、家族に利用履歴がバレることはないでしょう。
ETCカードを二枚持ちにする
家族が存在を知っているETCカード以外にもう1枚別のETCカードを作るという方法もあります。
家族はそのETCカードの存在を知らないため、簡単にバレることはありません。
また、先ほど紹介した誰も知らない引き落とし用の口座を作るという方法と合わせて行うことで、より利用履歴がバレる可能性を低くすることができるはずです。
カーナビの履歴を削除する
いくらカードの履歴を見られないように配慮していたとしても、カーナビの利用履歴から遠くに出かけていて高速道路を使っていることが発覚する可能性があります。
そのため、カーナビの利用履歴はこまめに削除するようにしましょう。
また、一気に履歴を削除すると逆に怪しまれるため、履歴を知られたくないルートのみを削除するようにしてください。
ETCカードの利用履歴は15か月たてば消える
先ほど紹介したETC利用照会サービスの利用履歴は15ヶ月経てば消える仕組みになっています。
1年以上経たないと消えないため、それまで隠すのは大変かもしれませんが、ずっと残り続けるわけではないと考えると少しだけ安心できます。
ただし、例えば利用明細を郵送で自宅に届くように設定している場合で、いつまでも明細を残していると利用履歴がバレてしまう可能性があるので注意してください。
紙の利用明細を利用するのであれば、写真やPDFデータにしてパソコンやスマートフォンで保存するようにして紙の明細はすぐに廃棄することをおすすめします。
利用履歴は基本的にETCカードに記録される
ETCカードは無線通信によってETCレーンの利用記録を残しているため、ETCカード自体には履歴が残ります。
もちろん、カードに履歴が残っているからといってそれを直接目で確認することができるわけではありません。
しかし、高速道度のサービスエリアやパーキングエリアには、ETCの利用履歴を確認することができるETC利用明細器という機械があるため、カードだけでも利用履歴がバレてしまう可能性はゼロではありません。
こういった事態を避けるためにもETCカードを車載器に挿しっぱなしにしないようにしましょう。
一般的に車載器に記録は残らない
ETCカードには利用履歴が残りますが、ETCカードを差し込む車載器には利用履歴は残りません。
車載器はETCカードを利用する車1台に対して1つの車載器がセットになっています。
ETCカードは他の車でも利用することができますが、車載器を車から取り外して他の車で利用することはできません。
ETCカードの利用履歴を確認する方法!何日前まで確認できる?
ネットのパスワードを厳重にして郵便物にも気をつけるべし
どれだけ注意していたとしても、家族や周囲の人にETCカードの利用履歴を見られてしまう可能性はあります。
家族に履歴を見られてしまうケースとしては、以下のようなものが考えられます。
- 紙の明細書が自宅に送られてきてみられる
- ETCカードを発行した時に、自宅にカードが郵送されて見られてしまう
- Webサービスの ID、パスワードを家族に知られてしまう
ETCカードの利用明細は、専用のWebサービスで確認するか、紙の利用明細を自宅に郵送してもらうかの2つの方法で確認することができます。
WEB上で利用明細を確認する
Webであれば自分のスマートフォンや会社のパソコンなどで確認することで、家族に履歴を見られないようにすることができます。
しかし、紙の明細を自宅に郵送するようにしていると、郵便を受け取った家族が中身を見てしまう可能性があり、そこからETCカードの利用履歴がバレてしまう恐れがあります。
そのため、特別な理由がない限りはWebの利用明細を利用することをおすすめします。
ETCカードの受取方法にも注意する
2点目については、ETCカードの利用履歴が発覚するというものではありませんが、家族に内緒で作ったETCカードであっても自宅に郵送されることで、ETCカードの存在を知られてしまうことになります。
そうなると「今月はいくら使ったの?」というように利用履歴を隠すことが難しくなるので注意が必要です。
こうならないためにも、ETCカードは店頭で受け取れるものを選ぶか、勤務先に郵送するなどしましょう。
IDやパスワードの管理を徹底する
3点目に関しては、カードの利用明細を確認するWebサービスのIDやパスワードの管理を怠った場合に起こるケースです。
例えば、家族で共用しているパソコンにWebサービスのログインIDとパスワードを記憶させているとID、パスワードを知らない家族でも簡単に履歴にアクセスすることができます。
また、記憶させていなくても、家族がいる前でWebサービスにアクセスするときにIDやパスワードを見られてしまう可能性もゼロではありません。
このような事態を避けるためにも、
- ID、パスワードは記憶させない
- 家族が近くにいるときに履歴を確認しない
ことを徹底するようにしてください。
まとめ
今回はETCカードの利用履歴は消去できるのかどうか、という点と利用履歴を家族や周囲の人に見られないようにするための方法について解説しました。
ETCカードの利用履歴は意図的に消去することはできないため、基本的には周囲の人に履歴を見られないようにすることが大切です。
一方でETCカード関連の郵便物が自宅に届く、WebサービスのID、パスワードを見られてしまうなどのちょっとした不手際から履歴が発覚するケースもあるので注意しなければいけません。