「ETCはクレジットカードと連動してるってことは、クレジットカードがあればETCが使えるの?」と考える方もいらっしゃると思います。
ですが、クレジットカードを持っているだけではETCは使えません。
ETCを利用するには、ETC機能をもったクレジットカード、もしくはETC専用カードが必要になります。
ETC機能をもったクレジットカードとは、クレジットカード一体型のETCカードのこと。
扱っているカード会社は多くありません。
もう一方のETC専用カードとは、クレジットカード付帯型のETCやクレジット機能なしのETCカードのことです。
この記事では、ETCカードとクレジットカードの違いについてご説明します。
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ETCカードに備わっている機能
ETCカードを持つことでどんなメリットがあるのでしょうか。
主に2つ挙げられます。1つ目はスムーズに通行できること、2つ目はお得に通行できることです。
- 高速料金の支払いがスムーズになる
- ETC割引が適用される
- ETCマイレージが貯まる
それぞれ簡単にご説明します。
高速料金の支払いがスムーズになる
ETCを利用することで、料金所をノンストップで通過できます。
私たちにとっては支払いの手間が無くなり、面倒な部分がカットされます。
また、高速道路会社にとっても渋滞の解消に繋がり、双方にとって良い影響があります。
支払いはクレジットカードや銀行口座と連動しているため、後日自動で引き落とされます。
ETCが導入される以前は、高速道路の渋滞の主な原因は料金所での混雑でした。
しかし、ETCが導入されて以降、料金所での混雑が原因の渋滞は大幅に減りました。
ETC割引が適用される
ETCはただ単に便利なだけではなく、お財布にも優しいです。
曜日や時間帯、特定の道路などによっては大幅な割引が適用されます。
主な割引は下記の通りです。
- 平日朝夕割引
- 休日割引
- 深夜割引
- アクアライン割引
- ETC2.0割引
平日朝夕割引
朝の6時〜9時、夜の17時〜20時が割引の対象になります。
月間走行距離が長い場合、最大50%の割引きが受けられます。
全ての高速道路が対象ではありませんが、どの車種でも割引が適用されます。
キャッシュバック形式の割引です。
休日割引
期間は土日祝日+1月2日・3日。30%の割引きが受けられます。
平日朝夕割引とは異なり、対象車は普通車と二輪車です。
深夜割引
深夜0時〜4時に適用され、30%の割引きが受けられます。
全ての車種が対象です。
0時〜4時の間に料金所を通ると割引が適用されますので、なるべくお得に通行したい方は23時台や4時過ぎにならないよう、計画的に通行しましょう。
アクアライン割引
アクアラインETCを使うことで大幅な割引がされます。
割引率は、何と74%。軽自動車から大型車まで全ての車種で74%割引になります。
例えば、軽自動車の場合は一般レーンを通行すると2,470円かかりますが、ETC割引を利用すると640円になります。
約1/3の料金で通行できるなんて、使わないと損ですよね。
他の割引とは併用できませんが、ETCなしで通行するのが悔しくなるほどの割引率です。
アクアラインを通行する前に、ETCを導入することをおすすめします。
ETC2.0割引
従来の車載器では利用できないため、対応している車載器を新たに購入する必要があります。
ETC2.0はカーナビと連動してGPS機能をフル活用しているため、遠くの高速道路の渋滞状況や事故情報も得ることができます。
まだまだ割引制度は発展途上ですが、渋滞回避のルートを走行した場合に割引されるというお得なサービスも登場予定。今後に期待ですね。
割引の併用はできる?
基本的にどれか一つしか適用されません。
しかし、最も割引率の高い割引が適用されるので、損をすることはありません。
ETCマイレージが貯まる
ETCを利用すると、マイレージが貯まります。
マイレージはETCカードに最初からついてるわけではなく、自分で登録しなければいけません。
マイレージは各高速道路によって利率が異なります。
多く貯めれば貯めるほど、お得に高速道路を利用できます。
ETCカードだけではショッピング機能はない
一体型を除いたETCカード自体にはショッピング機能やクレジット機能は付帯していません。
ETCカードはETCカードとしてのみ利用可能です。
ETCカードは様々な形態に分かれている
個人で作成できるものは大きく分けて3種類あります。
- クレジットカード一体型
- ETC専用カード(付帯型)
- パーソナルカード
それぞれについてご説明します。
クレジットカード付帯型ETCカード
付帯型や分離型、独立型と呼ばれることもあり、料金の支払い等はクレジットカードと連動しています。
カード自体はクレジットカードとETCカードが別々なので、申し込むとカードが2枚届きます。
付帯型ETCカードのメリット
盗まれた時の被害が少ない
ETCカードを挿入っぱなしで車を放置すると、盗まれる可能性があります。
しかし、付帯型ETCカードにはETC機能しか付いていません。
クレジット機能がついているわけではないので、被害は少なく済みます。
挿入を忘れる心配が無い
常にセッティングしておくことができるので、慌てずに済みます。
付帯型(分離型・独立型)ETCカードのデメリット
カードを2枚持つ必要がある
ETCカードとクレジットカードは別です。
カードを持ち歩きたくない方にとってはうっとうしく感じるかもしれません。
クレジットカード一体型
クレジットカードとETCカードが一緒になったタイプでが、付帯型に比べて取り扱っている会社がかなり少ないです。
一体型ETCカードのメリット
持ち運びに便利
一枚で2つの役割をするため、持ち歩くのに便利です。
一体型ETCカードのデメリット
取扱っているカード会社が少ない
「どうしても一体型がいい」という場合、選択肢が少ないです。
車載器に挿しっぱなしにする可能性がある
高速道路を利用する度にカードを車載器に挿入するため、そのまま抜き忘れることも考えられます。
クレジットカードを車に置きっぱなしなんて、想像するだけでも怖いですよね。
注意深く管理しないと、クレジットカードの不正利用の可能性があります。
パーソナルカード
クレジット機能のないETCカードです。クレジットカードを持ちたくない人・審査に通らない人におすすめです。
ETCパーソナルカードのメリット
クレジット機能なしでもETCカードを作成し、割引等を受けられるのがメリットです。
ETCパーソナルカードのデメリット
申し込みの際のデポジット(保証金)が高いです。カードを作成する場合、最低デポジット額は2万円。車載器やセットアップ手続き料と合わせると、高額になってしまいます。
そのほかにも法人限定ですが、クレジット機能なしのカードには以下のようなカードがあります。
- 高速情報協同組合のETCカード
- 法人ETCカード
- ETC協同組合のETCカード
専用カード・パーソナルカードにはクレジット機能なし
専用カード・パーソナルカードにはクレジット機能がありません。
ちなみに専用カードとは、クレジットカード付帯型ETCカードのETCカードのことです。
近年は付帯型の専用ETCカードが主流
日本で利用されているETCカードの多くが付帯型です。
一体型は車に挿しっぱなしにして盗難に遭う、入れ忘れるなどトラブルが多いこともあり、減少傾向にあります。
ETCカードとクレジットカードの見分け方
ETCカードやクレジットカードが多いと、「あれ、どれがETCカードだっけ…」と混乱してしまいます。ETCカードには表に「ETC」と表記されていますので、冷静に探してみましょう。
ETCつきクレジットカードとパーソナルカードはどちらが作りやすい?
パーソナルカードはクレジット審査がありませんので、ほぼ確実にカードが作成できます。作りやすさで言えば、パーソナルカードの方が作りやすいでしょう。
パーソナルカードはあらかじめデポジットが必要
ただし、パーソナルカードの懸念点はデポジットの入金が必要なこと。最低でも2万円かかりますので、クレジットカード機能つきのものより初期費用が高くなります。
デポジットはいくらかかる?
デポジット(保証金)がかかるとお話してきましたが、一体いくらかかるのでしょうか。
最低で2万円、頻繁に高速道路を利用する人なら8万円ほどかかることがあります。
計算の方法は、月の平均利用額の4倍。月の高速道路利用料が5,000円未満の場合は5,000円の4倍、つまり20,000円の計算になります。
月の高速道路利用料が10,000円の場合はその4倍、つまり40,000円がデポジット(保証金)として徴収されます。
クレジットカードと連動したETCカードでしたらこのお金を払わなくて済むので、損をした気分になりますよね。
結局、どれが使いやすいの?
個人信用情報に問題がない方は、クレジット付帯型のETCカードがおすすめです。
理由は初期費用が安く、盗難や不正利用の心配も低いため。
ぜひ様々なカード会社の条件を比較し、ご自分に合ったカードを作成しましょう。