銀行系クレジットカードは数多くありますが、メガバンクの一角、りそな銀行にも系列のりそなカードがあります。
りそなカードはりそな銀行とポイントが共通で、銀行ユーザーに便利ですが、このカードの審査は厳しいのでしょうか?
審査基準や、審査に落ちる理由とその対策を見ていきます。
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りそなカードを申し込める人
りそなカードには、ブランドが多数あり、それぞれ申し込める対象者が異なります。
提携カード以外の基本のカードについては、申込み要件別に分けると次のとおりです。
高校生を除く18歳以上で電話連絡可能の人なら申し込めるカード
- りそなカード《セゾン》スタンダード Visa・MasterCard
- りそなカード《セゾン》セレクト Visa・MasterCard
- りそなVisaクラシックカード
- りそなクレジットカード〈クラブポイントプラス〉JCB
20歳以上で継続的に安定した収入があることが求められるカード
- りそなゴールド《セゾン》 Visa・MasterCard
- りそなVisaゴールドカード
- りそなJCBゴールドカード
スタンダードクラスのカードの場合、収入要件はありません。ですがこれは、無職の人でも審査に通るということを意味しません。後述します。
なお無職無収入の人が審査に通ったとして、キャッシング枠については付けてもらえません。貸金業法の総量規制というルールにより、借入可能な額は年収の3分の1までと決められているからです。
りそなJCBカードには銀行口座の指定がある
さらにりそなJCBカードの場合は、銀行口座が決められています。
- りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行(旧近畿大阪銀行のみ)の普通預金個人口座
りそな系の銀行口座がない場合、りそなJCBカードは申し込めません。
JCBオリジナルシリーズか、お手持ちの銀行系のJCBカードを申し込むようにしてください。
りそなカードは、りそな銀行口座利用者のためのもの
いっぽう、セゾンおよびVISAブランドなら、りそな銀行系口座を持っていなくても申込可能です。
ただしその内容は、セゾンカードや三井住友カードから出ている同等のカードと、内容が大きく変わるわけではありません。
「りそなカード《セゾン》セレクト」のように、セゾンカードに相当するカードがない独自の存在を除くと、りそなカードをあえて選択する意味は薄くなります。
りそなカードは、りそな銀行との関連が特に強いカード。クレジットカードで利用、りそな銀行と共通のポイントが貯まるメリットもありますが、このメリットも、りそな銀行口座がないと活かせません。
りそな銀行口座のない人なら、セゾンカードや三井住友カードで申し込みをしたほうが賢明でしょう。
特にセゾンカードには、カウンターに出向ける人ならば即日入手が可能という大きなメリットもあります。そのようなサービスは、銀行系のりそなカードにはありません。
VISAゴールドカードについては、三井住友カードには「30歳以上」という年齢要件があるので、20歳以上なら申し込めるりそなのゴールドカードを選ぶメリットもあるように思えます。
ですが三井住友カードには、20歳以上で申し込めて年会費の安いプライムゴールドカードがあります。このカードは30歳を過ぎれば更新時に普通のゴールドに切り替えてもらえますし、一般的にはこちらを選んだほうがいいでしょう。
りそなカードの審査は厳しい?
りそなカードは、銀行系クレジットカードです。銀行系カードの審査はやや厳しめになると思っておきましょう。
クレジットカードにも発行元によっていろいろと種類がありますが、一般的には審査の厳しい順に、銀行系、信販系、流通系とされています。
審査が厳しくないとされるクレジットカードは、だいたいが流通系です。特定の商業施設で割引特典豊富なカードが多いです。
もっとも、必ずしも区分けは単純ではありません。
セゾンカードは流通系ですが、りそなカード《セゾン》だとどうでしょう。
UCカードの流れを汲むりそなセゾンカードが、一般のセゾンカード(流通系)のように審査に通りやすいのかというと、そうとはいえません。
りそなカード《セゾン》については、りそなの他のブランドであるVISAやJCBと比べると審査が早いなど、独自の特徴もあります。それでも、流通系でなく銀行系のカードだと認識しておいたほうがいいでしょう。
りそなカードの審査はどのようにおこなわれる?
りそなカードのスタンダードクラスのカードには、ゴールドカードにはある「継続・安定した収入」の要件が見当たりません。
ですが、収入がない人でも審査に通過できるなどとは思わないほうがいいでしょう。
クレジットカードはだいたいそうですが、特に銀行系の場合、要件にはなくても安定した収入を審査で見られます。
安定した収入は、正社員でなくても得られます。契約社員や派遣社員、アルバイトでも構いません。
仕事をしていれば、クレジットカードを入手できる可能性が高まります。
また、世帯収入も審査を大きく左右します。自分の収入が低くても、配偶者収入などがあれば審査は有利になります。
それ以外には、なにを見るでしょうか。審査に落ちるポイントを見ていきましょう。
安定した収入がなく審査落ち
収入要件が審査基準に明記されているゴールドカードでなくても、まったく収入がない人は審査に落とされる可能性が高いです。
学生であれば、収入は必ずしも必要ではなく、低い限度額の設定でカードを発行してもらえる可能性が高いですが、そうでない場合は困難です。
専業主婦(夫)で、配偶者の収入が安定しているという場合は審査に通る可能性はありますが、それに期待し過ぎるより、もう少し審査の厳しくないカードにするほうが賢明でしょう。
収入要件があるゴールドカードの場合、年収が高くなければ審査に通らないと思うかもしれません。実際、スタンダードカードよりは審査は厳しいですが、非常に高いというほどではありません。
特に、クレジットカードを日ごろからしっかり使って信用が高い人なら、持てないカードではありません。
このような人なら、正社員でなくても持てる可能性があります。ただ、段階的にグレードアップしていくのがいいでしょう。
キャッシング枠のおかげで審査落ち
クレジットカードのキャッシング枠は便利な存在です。
給料日前のちょっとした借入れから、カードローンのようにまとまったお金が必要な際にも役立ちます。
そして、カードローンにはない機能が海外キャッシング。海外旅行で現地通貨を作る際には、両替などと比べて非常に有利な方法です。
ですが確実にクレジットカードを入手したいときは、キャッシング枠は付けないほうが安心です。カードローンのように、キャッシング枠についても審査がおこなわれるからです。「キャッシング枠を付けない条件でカードが発行される」パターンもあるので、ダメもとで申し込んでみたくなるかもしれません。
ですが「キャッシング枠の否決によって、カード自体発行してもらえなくなる」ということもあるので、審査に自信のない人は慎重に考えましょう。
キャッシング枠のないカードを発行してもらってから、利用実績を作って後日キャッシング枠を申し込むこともできます。
この場合なら信用がすでにあるのでキャッシング枠も付けてもらいやすいですし、万一否決されても実害はあまりありません。
申込みブラックで審査落ち
りそなカード以外、別のカードを申し込んで審査落ちしてしまい、新たに別のクレジットカードを申し込もうと、りそなカードに目をつけた人もいるでしょう。
ですが、前回のカード申込から6か月経っていない場合、前回審査落ちした理由とは関係なく、審査落ちした事実によってりそなカードの審査にも落ちてしまうかもしれません。
これが俗に申込みブラックと呼ばれるもの。
クレジットカードを申し込むと、申し込んだ事実が最大6か月、個人信用情報に記録されます。
個人信用情報は、クレジット・ローン利用者の過去5年間の取引を記録したものです。審査においてカード会社は必ずこの、個人信用情報を確認します。
5年間のクレジットやローンの利用状況(利用している業者名は伏せられます)がガラス張りになってしまうことに比べると、入会申込情報の6か月間という保存期間は短いものです。前回のカード申込から6か月以上空いていれば、審査に落ちた事実を新たなカード会社に把握されることはありません。
ですが、6か月待てずに申込みをしたとします。カードの申込み情報だけがあり、そして利用情報がないのであれば、審査落ちしたことが新たなカード会社にわかってしまいます。
審査落ちの事実をどう判断するかは、新たなカード会社における審査の内容次第ではありますが、有利に働くことが絶対にないことはおわかりでしょう。
申込みブラックの状態だからといって、りそなカードの審査に通る可能性がまったくないわけでありません。
ですが、比較的審査の厳しい銀行系であることを考えると、期待はしづらいでしょう。
りそなカードを申し込む際には、申込みブラックは避けましょう。
個人信用情報に傷がついていて審査落ち
申込みブラックよりずっと深刻なのが、クレジットやローンの滞納によって、個人信用情報についた傷。
いったん傷がつくと、なかなか消えません。そして、新たなクレジットカード審査の際には当然に把握されて、必ず悪い結果をもたらします。
クレジットカードの滞納
滞納しては絶対にいけないのですが、ただ程度の差はあります。
銀行の残高不足でクレジットカードの引き落としができなかったとき、すぐに電話で連絡をして速やかに支払えば、個人信用情報に傷がつくことはあまりありません。
ですが月をまたいだりすると、だいたい滞納の記録がついてしまいます。
滞納したしるしが年間に複数あるようだと、審査には大きく不利に働きます。特に銀行系のカードであるりそなカードの場合、他の滞納の存在を理由に、審査に落ちる可能性が高いでしょう。
ただし、滞納から時間が経っていれば、個人信用情報の傷は消えていることが多いです。
毎月使っているクレジットカードやカードローンの場合は、2年を経過すると滞納の記録は、新たな返済履歴に押し出され、消えて出てこなくなります。
ショッピングクレジットの滞納
ただ、ショッピングクレジットの滞納は5年消えないので、より深刻です。
ショッピングクレジットは、クレジットカードによらない分割払いです。TV通販などで「月々○円の△回払い」と宣伝されているものです。
携帯電話の本体分割代金もこのショッピングクレジットで、滞納するとクレジットカードの審査に悪影響をもたらします。
ですが、電話代と一緒に請求されるため、あまり深く考えず滞納してしまい、クレジットカードを作れなくなる人が大変多く存在します。
いったんこうなると、時間が過ぎるのを待つしかありません。
金融事故があるとブラック。クレジットカードは作れない
クレジットカードの審査に落ちる理由として、最も厳しいのがこちら。
滞納の長いものを延滞ということが多いです。2~3か月以上(カード会社による)の延滞があると、これは金融事故として個人信用情報に記録されます。
こうなると、ブラックという状態に陥っています。
この状態で作れるカードはまずありません。もちろんりそなカードを作れるはずはありません。
唯一作れるかもしれないのが、ライフカードから出ている「デポジット式」のカード。これは、10万円を預け入れる(デポジット)すると、10万円の限度額が与えられるというクレジットカードです。
デポジットがある限りカード会社にリスクがないので、比較的誰でも作れるクレジットカード。これぐらいしか選択肢がなくなります。
金融事故が他に起こるパターンで多いのは、多重債務により弁護士に任意整理を依頼するもの。
将来利息をカットしてもらうなど債務の減額に成功した場合、個人信用情報には金融事故として記録がされます。
自己破産のような重大な事象でなくても、ブラックになる人はいて、いずれの場合もカードは持てません。持っていても強制解約となります。
クレジットヒストリーがなくて審査落ちの場合もある
クレジットカードによっては、この項目はあまり重要視されない場合もあります。りそなカードの場合も、学生や若年者の場合は考慮されないでしょう。
ですが、特に40代以上であれば重要です。
クレジットヒストリーは、個人信用情報に記載された、クレジットやローンの履歴です。
過去5年より前のものは消えてしまいますので、5年以内にクレジット、ローンの履歴がない場合、クレジットヒストリーがなにもない状態になります。
なにもないということは、滞納など悪い履歴もないのでよさそうですが、真っ白となると意味が変わってきます。
現金派として生きてきて、住宅ローンもなく、本当になにもない人の場合もあります。俗にスーパーホワイトといいます。
ホワイト属性も審査に不利
いっぽうでは、金融事故などの悪い履歴が5年以上経ってようやく消えたという人の場合も、クレジットヒストリーが真っ白となります。
俗にホワイトといいます。ブラックに対して使う言葉です。黒いのもよくないのですが、白いのもいいことではありません。
金融事故とは、自己破産や債務の任意整理、2~3か月以上の長期延滞などを意味します。
現金派で履歴が真っ白という人も、積み重ねた信用がなく、カード会社は審査に当たって困ります。さらに、金融事故の履歴がようやく消えたという人も、なおさら困ります。
できればカード会社としては、審査を通したくない人たちです。
なお、かつてりそなカード(前身のあさひカード、大和銀カードなどを含む)を持っていて金融事故を起こした人については、個人信用情報の記録が消えても、りそなカードは記録を残していると思われます。りそなカードの申込みは、避けたほうが無難でしょう。
クレヒスを作るには?
こんなときは信販会社の取り扱うショッピングクレジット(分割払い)で買い物をすると、簡単にクレジットヒストリーが作れます。
ショッピングクレジットは比較的審査が容易なので、落とされることは少ないでしょう。それからりそなカードを申し込むと、審査に通りやすくなります。
まとめ
銀行系のりそなカードですが、審査内容について大きく他社と変わっている部分はないと思われます。滞納なく生活していて、安定した収入があれば審査に通ることが多いはずです。
グレードアップしたい方はゴールドカードも検討するといいでしょう。