クレジットカードは基本的にお買い物をするためのツールです。公共料金の引き落としなどもできますが、これもまた買い物の一種。
ですがクレジットカードの機能はそれだけではありません。
キャッシング枠がついているクレジットカードなら、これでお金を借り入れることができます。
お金を借りるのは銀行や消費者金融のカードローンだというイメージを持つ人もいるでしょう。ですがクレジットカードでのキャッシングも、ずいぶんとサービスが充実してきました。
さて、比較的新しいNTTグループカードは、キャッシングの機能はどうでしょうか。
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NTTグループカードの特徴
NTTグループカードは、NTT系の通信利用者に特典の大きなカードです。
NTT系通信利用者については、カード利用額に応じてキャッシュバックが用意されていて、ポイントを貯める方法と選べます。
キャッシュバックを得られる数少ないカードです。
キャッシュバックを得られるカードの場合、ポイント還元率(カード利用額に対する金銭的還元の割合)は高くないことが多いのですが、NTTグループカードの場合は、利用月額が高ければ高い還元率となります。
ポイント交換を選ぶと、こちらのほうの還元率が低くなっています。現金より有利になることの多い、一般的なポイントのイメージとはちょっと違っています。
キャッシュバックの還元率を、最近よくあるタイプの高還元率カードに匹敵する1.0%以上にしようとすると、(通信費の出費にもよるものの)月に50万円以上使う必要があります。
キャッシング枠は、クレジットカード申込時に、希望により付けてもらえます。
クレジットカードのキャッシング枠についておさらい
NTTグループカード独自のキャッシングサービスを見る前に、クレジットカード全般について、キャッシング枠の性質を復習しておきましょう。
キャッシング枠の金利については、利息制限法の上限である18.0%というものがほとんどです。NTTグループカードの金利もこの数字。
限度額が100万円を超える場合は、利息制限法に基づき必ず上限が15.0%となりますが、クレジットカードの場合、ここまで高い限度額を付けてくれることはほぼありません。
クレジットカードでも貸金業法に基づく借入れですので、法律上は消費者金融カードローンと変わりません。
ですが運用上は、限度額にも見えるとおり、細かい違いがあります。
キャッシング枠とクレジットカードの審査
クレジットカードの審査の際は、ショッピング枠とキャッシング枠とでそれぞれ審査があり、クレジットカードの審査が通っても、キャッシング枠について否決される場合もあります。
ショッピング枠の限度額はカード会社が決定しますが、キャッシング枠の限度額については申し込み者の希望が尊重されます。
とはいえ希望した額が必ず認められるわけではなく、キャッシング額の希望が高すぎることで、カード全体の審査に影響することもあります。
キャッシング枠の利便性
クレジットカードのキャッシングを、同じ法律に基づく消費者金融のカードローンと比べると、メリットもデメリットもあります。
クレジットカードのキャッシング枠のメリット
メリットは次の通り。
- 申込時、在籍確認の可能性が少ない
- 海外キャッシングの機能がある
- 借入れの際、一括払いとリボ払いを選択できる
クレジットカードを申し込んでも、初めての申込みでなければ職場に電話が掛かってくることは少ないです。
カードローンなら、ほぼ電話はあります。業者の名前は出しません。
それから、クレジットカードの海外キャッシングは、海外旅行で威力を発揮します。
海外旅行の際、多少は現金も必要です。現地通貨を作るにあたり、海外キャッシングは借入れであって利息が発生するにも関わらず、手数料の点で非常に有利な方法です。
一括払いを選べるのも、クレジットカードの特徴です。
ただしショッピングと違って、キャッシングではリボ払いを基本に考えましょう。リボ払いのほうが、随時返済がしやすいためです。
クレジットカードのキャッシング枠のデメリット
いっぽう、デメリットは、次のもの。
- 申し込んでから融資を受けられるまでの時間が長い
- 入会時のキャッシング限度額が低いこともある
- 振込融資が、銀行営業時間にしか受けられないことが多い
- 提携ATMからの引出しで、常に手数料が掛かることが多い
- 一括返済に手間が掛かる場合もある
もっとも、クレジットカードも消費者金融カードローンも、結局は業者のサービス姿勢次第です。
消費者金融大手でも、上記デメリットに該当する業者もありますし、反対に、極めてキャッシングのサービスに優れたクレジットカードもあります。
そしてNTTグループカードの場合、上記に揚げた一般的なデメリットを超えてしまっています。
次の項で詳しく見ていきます。
NTTグループカードは、キャッシングにはまったく向いていない
NTTグループカードは高還元キャッシュバックなど、個性豊かなカードです。
ですがキャッシング機能については、世間の多くのクレジットカードと比べたとき、非常に物足りないと言わざるを得ません。
次の通り、キャッシングサービスの不充実が目立つカードです。
- 振込キャッシングサービスがない
- ATMでの引き出しは可能だが、常に手数料が掛かる
- 随時返済はカードセンターに連絡した上、振込みでおこなわなければならない
- Mastercardブランドの家族カードはキャッシング不可
なおこの反対、他のクレジットカードと比較したときの利点は、まったくありません。
欠点を深掘りしてみます。
振込キャッシングサービスがない
NTTグループカードのように、振込キャッシングサービスがないクレジットカードは、現代では珍しめです。
振込キャッシングができれば、銀行の残高が不足しているときにクレジットカードから入金ができるので、銀行引落しに直前でも対処することができます。
さらに、提携ATMを使うキャッシングと比べ、手数料が掛からないというメリットは大きなもの。
専用ATMを用意している数少ないクレジットカードであれば、手数料なくATMで引き出すことは可能です。ですが、NTTグループカードには専用ATMはありません。
振込キャッシングのサービスがなく専用ATMもないということは、銀行の残高不足のためにキャッシングしようとすると、次のようにせざるを得ないわけです。
- 手数料を毎回支払って、ATMでキャッシング
- 引き出した現金を改めて、自分の銀行に入金する。銀行によっては再度手数料が掛かる。
ちなみにキャッシングの際のATM手数料は業界で統一されており、1万円まで100円、1万円を超えたとき200円(それぞれ税別)です。少額のキャッシングの場合は馬鹿になりません。
随時返済がATMでできない
随時返済がATMでできないのも、NTTグループカードの大きな欠点です。
キャッシングで利息を極力発生させないようにするためには、元本に対して積極的に返済をしていかなければなりません。
そしてこれこそ、随時返済の最大のメリットなのです。
せっかく利息を少なくするための随時返済なのに、振込でしかできないとなると、つい億劫になってしまいます。
なかなかつながらない電話でオペレーターに断ってから振り込みをするのですから、なおさらです。
そのため、返済できるにも関わらず余計な利息を支払うことになりがちです。
自然と利息が増えるので、貸す側にはメリットかもしれません。
キャッシング不可のカードがある
NTTグループカードの場合、Mastercardブランドの家族カードはキャッシング不可となっています。
家族カードでキャッシングができないクレジットカード自体は、それほど珍しいものではありません。
ですが、VISAブランドのNTTグループカードならOKなのに、Mastercardを選ぶと不可という点は納得しづらいところかもしれません。
NTTグループカードは、キャッシングのために持つべきカードではない
キャッシングにおける欠点が目立つNTTグループカード。数あるクレジットカードの中でキャッシング機能を比較した場合、最下位は免れないでしょう。
このカードを、キャッシングのために持つのは避けるべきです。
他のどんなカードを無作為に選択したとしても、キャッシングについては機能が必ずNTTグループカードより上回っているわけです。
すでにNTTグループカードを持っている人以外、キャッシング利用はお勧めできません。
むしろすでに持っている人であっても、NTTグループカードのキャッシング枠を解約し、別のキャッシングに向いたクレジットカードを入手することをお勧めします。
クレジットカードにも、キャッシングに優れたカードがある
業界最下位と思われる、NTTグループカードでのキャッシング。
では、業界トップのカードはどのようなものでしょうか。トップにいるといっていい、エポスカードをご紹介します。
それどころかエポスカードは、消費者金融のカードローンのサービスを上回っている存在です。キャッシングのために1枚持つ価値があります。
- 年会費無料
- ATM手数料が無料(多くの消費者金融を上回る)
- 専用ATMも多い
- セブン銀行ATMでスマホキャッシングができる(クレジットカードでは他に1ブランドあるだけ)
- セブン銀行スマホキャッシングの手数料も無料(すべての消費者金融を上回る)
- 24時間365日振込融資を受けられる(多くの消費者金融を上回る)
- ATMで随時返済ができる
- 30日間無利息キャッシングができる(初回利用時から30日であり、消費者金融を上回る)
さらに言うなら、すでにNTTグループカードなどクレジットカードを持っている人の場合、申込み時に在籍確認がない可能性が非常に高いです。
在籍確認は、申込者の職場に電話しておこなうもの。
エポスカードは、消費者金融業界を含め最強のキャッシングと言っていいでしょう。
ただし、金利は18.0%なので、この点に関しては普通です