「個人事業主だからクレジットカード会社の審査に通らなかった」
「法人向けのETCカードに申し混みたいのに、保証金が払えない」
こんな方は「協同組合が提携しているETCカードを作る」という方法があります。
でも組合って怪しい団体じゃないの?きちんとした会社なのかなぁ…と不安な方もいるのではないでしょうか。
ここでは、協同組合とはどんな団体なのか?組合に入るメリット・デメリットについてご紹介していきます。
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ETCカードの協同組合とは?
「協同組合」は中小企業の事業を多角的にアシストして、異業種交流や各種共同購買・共同利用を通じて事業経営を効率よくサポートしている団体のことです。
ざっくりいうと、クレジットカード会社の審査に落ちてしまった中小企業や個人事業主のための支援をしている会社です。
業種に関係なく、中小企業同士がお互いを助け合っていくための団体で、イメージとしては中小企業のための農協や生協のようなものです。
共同組合が提携する法人カードは発行手数料・年会費・協同組合に参加するための出資金を支払う必要があります。
また、協同組合が提携しているカードはETCカードの利用金額請求金額にETCカードの利用代金の5%か8%の手数料がかかります。
ETCカードの協同組合が行っている事業は3つ
ETCカードの使用ができる
共同清算することによって普通のクレジットカード会社のETCの審査に通らなかった中小企業、個人事業主の方でも法人向けETCカードを作ることができます。
組合が提携しているカードは大きく2種類に分けられます。
- 法人ETCカード…共同清算事業として、カード会社と提携しETCカードの発行を行う
- ETCコーポレートカード…NEXCO道路が発行しているETCコーポレートカードを組合から申し込むことができます。
ガソリンカードの発行
協同組合が石油会社と提携して法人ガソリンカードを発行しています。
ガソリン・経由の購入のみ使えるカードで、就業員に給油専用として渡すことができます。
事業車両用の自動車保険
黒ナンバー・緑ナンバーの事業用の自動車保険をネットから申し込もうとしてもなかなか見つかりません。
個人向けの保険が充実しているネットの自動車保険ですが、事業用の保険を扱っているところはほとんどないのが現状です。
しかしETC共同組合ならネットで申し込める「事業者車両用の保険」を扱っているため、業務に使っている車の保険を申し込むことができます。
法人ETCカードとETCコーポレートカードの違いとは
個人事業主や法人の方は法人向けのETCカードを利用すれば高速料金が割引になったり、利用明細や請求書をまとめて、経理を楽にすることができます。
法人向けETCカードの種類は「クレジットカードが発行する法人ETCカード」「高速道路会社が発行するETCカード」の2種類があります。
このうち「発行元はクレジット会社で、高速情報協同組合やETC協同組合などの協同会社が提携しているもの」は組合が関わっているカードです。
主な違いとしては割引率や、利用条件です。
各法人や使っている高速道路によって、どちらを作った方がお得なのかは違ってきます。
目安としてですが、NEXCOが指定する有料道路を1台あたり月額3万円以上利用する機会があるなら、ETCコーポレートカードの利用を検討するとよいでしょう。
法人ETCカードとは
法人ETCカードはクレジットカード会社が扱っている「法人カード+ETCカード」のものと「クレジット機能がついていないETCカードのみの」のものがあります。
- 年会費無料
- ポイント還元率が高い
- 審査が優しめ
クレジット機能がついている法人ETCカードの場合、新しい会社だと審査に通らない可能性もありますが、クレジット機能がついていなくて、ETCカードだけのものは比較的審査が優しいです。
ETCコーポレートカードとは
「ETCコーポレートカード」は高速道路会社が発行する業務用のETC専用カードです。
ETCコーポレートカードは
- 年会費572円(税抜)
- クレジット機能がない
- NEXCOが管理している高速道路や指定の道路で割引適用
運送業など、高速道路の大口利用が多い企業におすすめのカードです。
ETCコーポレートカードの発行条件とは
ETCコーポレートカードを発行したい方は
- 銀行や信用金庫などの金融機関を支払保証人にたてる
- 最低10万円(ETC利用みこみの月額4か月分)を保証金で支払う
保証人を立てるのを断られた、保証金の支払いもできないという方は1万円の出資金を支払って高速情報協同組合に加入することで、年会手数料と年会費572円でETCコーポレートカードを発行することができます。
会社の知名度が低いと、信用力が低く審査に通らない企業でも、協同組合の組合員である会社という関係になると、信用力が得られるということです。
協同組合のETCカードのメリット・デメリット
メリット
- クレジット機能がないたえ、個人信用情報に問題がある方でもETCカードをつくることができる
- マイレージ登録の手続きは組合が代行で行ってくれる
- NEXCOが扱っているETCコーポレートカードを取り扱っているため、通常のETCカードよりも割引される
- 不正利用された場合はカード会社が補償してくれる
デメリット
- 法人・個人授業主限定なので、サラリーマンは申し込みできない
- WEBだけで簡単に申し込むことができず、登録簿や確定申告書を郵送する手間がかかる
- 組合に加入する出資金(1万円)が必要(退会時に返却される)
協同組合は、通常の方法では法人クレジットカードの審査に落ちてしまった方、ETCコーポレートカードの保証金が払えない方におすすめです。
協同組合は怪しくない?ちゃんとした会社なの?
協同組合が何かは分かったけど、いまいち信用できない…という方に、現在組合会員数は1万社を超えている「高速道路情報協同組合」とその姉妹団体である「ETC協同組合」についてご説明します。
「高速道路情報協同組合」も「ETC協同組合」は法人ETCカード発行業務もETCカードを作れない団体のために発行している支援組合で、クレジットカードの作成なしで、ETCカードが作れる法人ETCカード・法人ガソリンカードが作れる組合です。
「高速道路情報協同組合」は25年以上続いている歴史ある会社
高速情報協同組合が設立されたのは、1993年3月。
もう25年以上も事業が続いている会社なので、怪しい会社ではありません。
各省庁に許可されている組合
高速情報協同組合は内閣総理大臣や法務大臣、文部科学大臣・厚生労働大臣などの各所長に許可を向けている組合です。
架空の会社・架空のETCカードの会社ではないので詐欺の心配はありません。
高速情報協同組合提携法人ETCカード発行にかかる金額
- 発行手数料 500円(税抜)
- 年会費 500(税抜)
- 出資金 1万円(組合脱退時に返却)
- 手数料 ETCマイレージカードに登録できるカード…8%
- ETCマイレージサービスに登録できないカード…5%
協同組合が発行する法人ETCカードは朱信金や年会費などはかかるものの、登録者以外の車でつかえ、従業員もETCカードを利用できるので大変便利です。
またETCマイレージサービスにも登録できます。
高速情報協同組合の姉妹団体「ETC協同組合」
「ETC協同組合」は基本的には非営利の団体で、組合員の出資するお金で運営されています。
ETC共同組合は高速情報協同組合の姉妹団体で、同じように規模が大きく、全国の事業者が利用できる事業組合です。
加入のしやすさは高速情報協同組合よりETC共同組合の方が加入しやすいでしょう。
どのETCカード協同組合にするか迷ったら見ておきたいポイント
先ほど高速道路情報組合とETCカード協同組合をご紹介しましたが、実は全国には様々な種類の協同組合があります。
ここでは主な協同組合の費用や保証金と、どの組合にするか迷ったら抑えておきたいポイントについてまとめました。
ポイント
- 保証金…加入には1万円必要ですが、そのほかに保証金を預けなければいけないところもあるので注意
- 割引…NECO道路会社からの割引の一部の利益にしているところもあるので注意する
- カード手数料
- 発行スピード…平均2週間程度。なかには1ヵ月かかるところもある
- 高速道路利用料が条件になる…ある程度の 高速道路利用額がないとETCコーポレートカードを発行できないところもあるので注意
カード会社 | カード発行手数料 | カード手数料 | 保証金 | 備考 |
---|---|---|---|---|
高速情報協同組合 | 617円(税込) | 617円(税込) | なし | 割引対象道路…首都高・阪神高速 |
すずらん協同組合 | 617円(税込) | なし | あり | 安心サービス料 100/月 紛失再発行手数料 1500円 |
テイ・ネット物流事業協同組合 | なし | 617円(税込) | なし | 割引対象道路…NEXCO地方の道路 |
協同組合エヌ・ティー・アイ | なし | 年617円 | なし | カード保証サービス…500円
クレジット会社ETCカードから切り替えたとき無料試算 |
協同組合アイ・ティー物流 | 600円 | 年間1100円
600円 |
なし | |
関東通信事業協同組合 | なし | 617円 | なし | 組合賦課金 500円/月 |
協同組合企業情報センター | 617円 | 617円 | なし | 月額利用の1か月分 発行までに1ヵ月 |
組合として規模の小さいところは、その分保証金が必要だったり、その他の手数料が必要なことが多いです。
組合は怪しいじゃない!法人向けETCカードを作るときは検討するのも手
いかがでしたか?
ETCカードの協同組合は中小企業のための農協のようなもので、決して怪しい団体じゃないことが分かりましたね。
通常のクレジットカード会社の法人ETCカードの審査に落ちてしまって困っている方は、協同組合の利用を検討してみてはいかかでしょうか。
組合によっては、年会費やカード手数料がかかったり、保証金が必要なところもあるので、事前に調べてお得な協同組合を利用しましょう!