法人カードを利用するメリットの1つとして、「会計処理が楽になる」ということが挙げられます。
普通であれば専門の会計士を雇って、領収書の整理やキャッシュフローの管理などを任せる必要がありますよね。
しかし、法人カードを使えば会計の負担を大幅に減らすことが可能になり、場合によっては会計士を雇わなくてもよくなります。
個人事業主や、中小企業の経営者にとってはかなり助かりますよね。
そんな法人カードですが、たくさんの種類がある中で企業に合ったものを探すとなると大変ではないでしょうか。
そこで、今回は、会計処理が楽になるような法人カードを紹介していきます。
法人カードの会計処理におけるメリットや貯まったポイントの使い道も一緒に解説していきます。
※本ページにはPRが含まれます。
法人カードで会計処理をするメリット
まずは、法人カードで会計処理をするメリットを整理していきましょう。
以下が法人カードで会計処理をする主なメリットです。
・年会費を経費として会計することが可能
・利用明細が領収書代わりになる
・キャッシュフローの管理が楽になる
・会計ソフトと連動して入力の手間が省ける
それぞれ具体的に解説していきます。
年会費を経費として会計することが可能
法人カードの年会費であれば経費として会計することが出来ます。
個人用のクレジットカードでは年会費は経費として会計することができません。
クレジットカードは特典が充実しているほど年会費が高く、中には数万円かかってしまうものもあります。
しかし、それを経費として会計できるのは法人カードの大きなメリットといえるでしょう。
利用明細が領収書代わりになる
現金払いだと領収書をもらい忘れてしまうのが恐いですよね。
しかし、法人カードを使えば、領収書をもらい忘れて経費として計上できないということがありません。
カードの明細自体が領収書の代わりとなるからです。
経費の証明として活用することができるので、領収書の心配をしなくもよくなります。
キャッシュフローの管理が楽になる
支払い方法を法人カードに一本化することで、社内のお金の動きの全体像を把握することが簡単になります。
法人カードで出張先での支払いだけでなく、日々のオフィス用品の発注や携帯電話料金、保険料、サーバー料金、法人カードの年会費などといった、経営上必要なすべての費用を支払うことができます。
つまり、全て法人カードで支払うことで、会社の運用経費を一括で明細にすることが可能です。
お金の無駄遣いをチェックすることも簡単になり、余計な出費を抑えることにも繋がります。
法人カードを使えば、どこにどのようなお金が使用されているか把握できないということが無くなるでしょう。
社員の利用経費も会社で一括管理できる
さらに、社員の利用経費も会社で一括管理できます。
法人カードは追加カードという社員に渡すことのできる子カードをいくつも作ることができます。
社員に法人カードを持たせて、備品の購入や出張の経費を法人カードで決済するようにすればいちいち経費の精算をする手間が省けます。
追加法人カードがいつ、どこで、何に使用されたかはインターネットを通して常に明細票にまとめられるので便利です。
社員からしても、毎回現金で支払ったり、経費の立替をしたり、領収書を保管する必要がないのでありがたいですね。
会計ソフトと連動して入力の手間が省ける
法人カードは会計ソフトとの連携で会計処理に大いに役立ちます。
法人カードとクラウド会計ソフトを連動することで、クラウド会計ソフトに利用明細を同期させることが出来ます。
つまり、わざわざカードの利用明細を入力する必要がなくなります。
いままでは、入力は自分で行わないといけないから、数え切れないほどの領収書をチェックして仕訳を行う必要がありました。
現在の会計ソフトは、法人カードとの連携で入力の手間が大幅に削減できるようになっているということですね。
法人カードの中にはクラウド会計ソフトの利用料金を一定期間無料にする特典もあるので、しっかりチェックしておきましょう。
クラウド会計ソフトとは?
そもそも、クラウド会計ソフトとは何か改めて確認しましょう。
クラウド会計ソフトとは、クラウド上にデータを保存していつでもどこからでも会計処理が行えるシステムのことを指します。
クラウド会計ソフトを使うことで、仕訳や入力の手間の負担が大幅に減らすことが可能です。
主に、「freee」や「マネーフォワード」、「弥生会計オンライン」という会計ソフトがあります。
自動的に記帳される仕組み
どのような仕組みで自動的に記帳されるのでしょうか?
簡単に説明すると、支払いデータを電子データ化して、その電子データを取り込み、自動で記帳を行うという仕組みです。
具体的には、以下のような手順で自動記帳されます。
1. 法人カードで決済をしたら、日時、場所、利用金額などの利用情報が電子データ化される
2. クラウド会計ソフトが電子データを受信して、勘定科目ごとに割り振られる
3. 利用者が割り振りに相違がないかを確認出来たら確定ボタンを押す
最初に、利用店舗をどの勘定科目に割り振るのかという初期設定が必要です。
しかし、一度決定してしまえばあとは全て自動なので非常に便利ですね。
会計処理が楽になる法人カード比較
ここからは実際に会計処理が楽になるおススメの法人カードを紹介していきます。
会計処理の負担を解消する以外にも特典やポイント還元率といった観点でもおススメできるカードです。
以下が、おススメの法人カードです。
・セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
・オリコ EX Gold for Biz
・三井住友クラシックfor Owner
それぞれ、具体的に紹介していきます。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
中小企業の経営者の方には、高性能なプラチナランクの法人カードとして、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」がおススメです。
プラチナランクということもあり、ゴールドランクの法人カードなどよりも高ステータスです。
「アメックス」かつ「プラチナカード」なので、大抵の人には「それなりにステータス性の高い法人カード使っているな」と思ってもらえるでしょう。
そして、法人カードの利用情報をクラウド会計ソフト「freee」への自動取り込みが可能です。
「freee」を希望のプランで最大3ヵ月無料で利用できるという特典もついています。
カードの基本情報
国際ブランド 年会費 追加カード 追加カード年会費
AMERICAN EXPRESS 初年度:20,000円
2年目~:20,000円 4枚まで発行可
3000円
ポイント還元率 マイレージ還元率 限度額 ETC年会費
0.75% 1.125% 10万円~500万円 無料
「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」はアメリカン・エキスプレスのブランドと魅力的な特典はそのままに、年会費を20,000円に抑えた法人カードといえるでしょう。
通常、プラチナカードは5万円~10万円ぐらいの年会費設定のものが多いので、かなり安いです。
また、年間200万円以上の利用があれば、翌年は半額の10,000円になります。
審査も通りやすいので、法人カードの審査が不安な人でも申し込む価値はありますね。
出張が多い人に特におススメ
マイル還元率が最大1.125%と非常に高いのも特徴です。
貯めたマイルは、商品との交換や飛行機の座席アップデートなどに使用可能で、航空券との交換に使用すれば、最も還元率が良く、出張費の削減に繋げられるでしょう。
セゾンプラチナ・ビジネスカードに備わっている旅行傷害保険も、国内最高5,000万円、海外最高1億円の補償内容となっています。
出張時などにトラブルが起きても、発生する負担金額は大きく軽減できますね。
コンシェルジュサービスで作業効率化できる
ちょっとした作業を従業員に任せたくても、人手不足などでなかなか手が離せないこともあるでしょう。
そんな時はセゾンプラチナ・ビジネスカードの「コンシェルジュサービス」で時間短縮になります。
電話一本で宿泊施設やレストランの予約してくれたり、デスクサポートを受けられたりするのでおすすめです。
ストレスのない高レベルのコンシェルジュとしても有名です。
時間短縮や作業効率化に繋がる素晴らしいサービスですね。
オリコEX Gold for Biz
「オリコEX Gold for Biz」もおすすめの法人カードです。
「オリコEX Gold for Biz S」と「オリコEX Gold for Biz M」という2種類のカードがあります。
Sが個人事業主向け、Mが法人代表者向けとなっています。
「オリコEX Gold for Biz」は高いポイント還元率で有名で、多くの利用者がそれを目当てに利用しています。
また、法人カードの利用情報をクラウド会計ソフト「freee」への自動取り込みが可能です。
カードの基本情報
国際ブランド 年会費 追加カード 追加カード年会費
VISA
Mastercard 初年度:無料
2年目~:2,000円 Sは発行不可
Mは3枚まで発行可 Sは発行不可
Mは年会費無料
ポイント還元率 マイレージ還元率 限度額 ETC年会費
0.6%~1.1% 10万円~300万円 無料
Sは追加カードが発行できず、Mは3枚まで発行可能で年会費無料という違いがあります。
また、Mの方はキャッシング機能が付いていません
還元率は最大1.1%でAmazonでの利用では最大1.6%です。
経費削減を視野に入れたい企業にとっては、ポイント高還元率のビジネスカードは欠かせません。
審査も通りやすいので、おすすめです。
三井住友クラシックfor Owner
日本国内での知名度が高くてステータス性とブランド力もある三井住友カードの法人向けのビジネス用カードです。
経費支払いの一本化、仮払い、精算、立替など経理業務の合理化をはかりたい企業にピッタリです。
法人カードの利用情報をクラウド会計ソフト「勘定奉行」への自動取り込みが可能です。
カードの基本情報
国際ブランド 年会費 追加カード 追加カード年会費
VISA
Mastercard 初年度:無料
2年目~:1,250円 20枚 400円
ポイント還元率 マイレージ還元率 限度額 ETC年会費
0.3%~0.5% 10万円~150万円 500円
三井住友クラシックfor Ownersの年会費は1,250円で、追加発行が20枚可能ですが、その際の年会費は更に安い400円です。
有料年会費の中では1番安く利用できるコスパに優れたビジネスカードといえるでしょう。
また、一般ランクでは珍しいキャッシング機能付きのビジネスカードで、国内外での利用が可能となっています。
海外旅行傷害保険が最高2,000万円も備わっているので、出張等で外国に行かれる方は所持しておきたいですね。
大手コンビニでの買い物はポイント還元率が2.5%
「三井住友クラシックfor Owner」の最大の特徴は、セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソン、マクドナルドの店舗でポイントが5倍になることです。
つまり、ポイント還元率が2.5%になるので、日常的に利用する店舗でのポイント還元率がかなり高くなります。
会社で使う備品や日用雑貨などをコンビニで買えばかなりお得ですね。
法人カードのポイントの使い道
法人カードを利用し始めるとポイントに多くの人が、「ポイントをどのように処理するべきか」に悩むでしょう。
ある程度のポイントがまとまったら、それを会社の備品に使うだけでも経費削減に繋がります。
商品券や金券と交換したり、現金を直接キャッシュバックしたり、フライトマイルに移行させたりと、使い道はたくさんあります。
ビジネスの中で役立つ商品を購入しても良いですし、アマゾン等の商品券や金券との交換するのもおススメです。
取引先の訪問時や大切な接待の場所に持参する手土産の購入にポイントを使うのもありですね。
法人カードのポイントは会社のもの
法人カードのポイントは基本的には法人代表者など親名義となっている方のものです。
追加カードや新たな法人カードを発行された方は、ポイントを個人利用しないようにしましょう。
また、経営者の方でも法人カードのポイントは使わないようにするのがベストです。
法人カードのポイントは会計上は「雑所得」に当たり、あくまでも個人ではなく会社の資産という枠組みです。
ポイントの不正利用は横領罪に問われるかも
不正利用をすると横領罪に問われる可能性があります。
法人カードで利用したお金は会社が払っているので、付与されたポイントは法人の資産として見なされるからです。
しかし、直接的に裁くための法律が定められていないのも事実です。
実際に横領罪が成立するかどうかは規模や悪質さが判断材料となるでしょう。
会計処理が楽になる法人カード比較!会計処理におけるメリットやポイントの使い道も解説!まとめ
ということで、会計処理が楽になるような法人カードを紹介して、法人カードの会計処理におけるメリットや貯まったポイントの使い道も解説してきました。
法人カードを使うだけで、会計ソフトに自動的に記帳されるので、会計処理の負担が大幅に減らすことができます。
今回は法人カードの中でも、特に会計処理が楽になり、特典やポイント還元率が充実しているカードを紹介しました。
始めて法人カードを作成するという方にとっては、どれを選んでも損はしないです。
他にも多くの法人カードがあるので、ぜひ企業に合った法人カードを見つけてくださいね。
“