法人カードを作りたい、だけど経営者になって間もないという人の多くは悩んでいます。
確かに、法人カードの審査基準は個人カードより厳しく、事業または会社経営を始めた人にとってはハードルが高いと言わざるを得ないでしょう。
経営者になって間もないが法人カードが欲しいという人に、審査基準と審査通過のポイントを紹介いたします。
審査基準の内容や審査通過のポイントを解説していくので、法人カードが欲しい経営者は必見です。
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法人カードの審査基準
法人カードの審査基準は基本的に非公開ですが、考えられる審査基準というのがあります。
その審査基準は以下のとおりです。
- 設立3年以上
- 債務状況(赤字か黒字か)
- 固定電話の有無
- 代表者のステータス
この4つを次に挙げて、内容を解説していきます。
設立3年以上
なぜ設立3年以上が、法人カードの審査基準のひとつになるのかというと、事業の安定性にあります。
なぜなのかというと、設立して間もない会社がこの先、頓挫せずに継続できるのかと、カード会社は不安を抱いているからです。
カード会社が一番恐れているのは「未回収」にあります。
未回収とは、期日内に代金を支払われないことを意味し、代金を回収できなければ、カード会社は損失を被るのです。
だからカード会社は、会社が設立してから3年以上と審査基準にしているのだと、考えられます。個人事業主の場合、事業を始めてから3年以上経過が審査基準を満たす要件になるのです。
債務状況(赤字か黒字か)
法人カードの債務状況に関する審査基準に「黒字決算2期連続」が含まれています。黒字決算が2期連続続いているなら、法人カードの審査は比較的に通過しやすいです。
反対に、赤字決算が続く会社または店舗の経営者には、法人カードの発行を認めません。
赤字が続いているところに法人カードを発行した場合、未回収のリスクが非常に高いからです。
カード会社は法人カードの申込者に対し、支払能力が求められます。支払能力がない利用者から、代金の回収が不可能になるからです。
だから、儲かっている会社または個人事業主にしか、法人カードの発行は行いません。
固定電話の有無
個人事業主か法人かによって、固定電話の種類が異なってきます。
個人事業主の場合は、一人または家族で事業を行っている立場にあるので、別回線で家庭用の固定電話を設置しても問題ありません。
しかし、法人の場合だと、法人は従業員を抱えているため、少ない回線で共有できる「ビジネスフォン」の設置が求められます。ビジネスフォンも固定電話のひとつです。
固定電話の有無によって、審査の結果が左右されます。
なぜなのかというと、在籍確認です。カード会社は実態のない個人事業主または法人に対し、法人カードの発行を認めません。本当に在籍しているのか、どういった事業を行っているのかと、カード会社は注視します。
代表者のステータス
会社の社会的評価が高く、法人カードの審査基準を満たしたとしても、代表者のステータスが低くかったら、法人カードの利用がかなわない場合があります。代表者のステータスとは、クレヒスです。
クレヒスとは、クレジットカードやローンの取引履歴で、どのような小さな契約や取引でも、クレヒスにその履歴が掲載されます。
しかし、支払いに対する延滞や滞納などを行った場合は、クレヒスに傷が付き、審査に影響を及ぼすのです。
まとめると、代表者に支払能力があるにも関わらず、支払いに対するだらしなさがあれば、カード会社はそういった代表者に対する審査の通過は認めません。
法人カードの代金を支払ってもらえなければ、意味がないからです。
法人カードの審査基準を満たしていなくても審査に通るコツ
法人カードの審査基準は厳しく、満たしていないのは理解している、だけど法人カードが欲しいという経営者は多く存在します。
この部分はカード会社でも理解していると思われますが、カード会社の立場を考えると、厳しい姿勢で審査を行わざるを得ません。
そこで、法人カードの審査基準を満たしていなくても、審査に通るコツをまとめました。
- 会社用に固定電話を引く
- 自社のホームページを作って信用をアピールする
- プロモーションでカードを申し込む
3つに絞ったコツを次に挙げて、解説していきます。
会社用に固定電話を引く
「固定電話の有無」という見出しでも説明していますが、固定電話の有無だけで、審査の結果が左右されます。目的は在籍確認で、実態の把握が目的です。
個人事業主は家庭用の固定電話であれば問題ありませんが、会社用であればビジネスフォンであります。
通常、ビジネスフォンは少ない回線で複数の電話機と共有できます。
なぜ共有できるのかというと、主装置ことPBXによって制御されているのです。PBXの制御によって、外線と内線の機能が働き、社内と社外の連絡に関する効率が図れます。しかし、導入には莫大なコストがかかるのがデメリットです。
しかし、PBXをクラウド化することで、導入コストの大幅な削減が期待できます。クラウドPBXとは、インターネットを介したPBXです。PBXがインターネットの世界にあるので、PBX本体という概念は存在しません。
IP電話対応のビジネスフォンでなければ利用できないというデメリットはあるものの、導入コストを大幅に抑えられます。会社用に固定電話を安価に引くためには、インターネットを活用したビジネスフォンが欠かせません。
会社用の固定電話を引くことは、法人カードの申し込みだけでなく、融資の申し込みにも活用できます。
自社のホームページを作って信用をアピールする
自社のホームページを開設することで、カード会社に信用をアピールできます。同時に、多くの人達にもアピールできるので、広告効果も期待できるのです。
具体的にどういった方法でアピールするのかというと、基本的に自社がどういった事業を行っているのか、どこを拠点にするのかなどを明確に記載します。
会社や事業の実態を示す方法のひとつでもあるので、法人カードの審査基準を満たす要因にもなるのです。
プロモーションでカードを申し込む
プロモーションとは簡単に説明すると、カード会社の社員が各地に出張し、「クレジットカードに加入しませんか?」などと、多くの人達に対して営業を行うというものです。
大型スーパーなどで時おり、クレジットカードの加入を勧誘する人達がいるのですが、彼らこそが出張しているカード会社の社員であります。
なぜプロモーションで法人カードを申し込むと審査に通りやすいのかというと、出張してまで、法人カードの加入を呼び掛けているという部分にあるのです。
加入の勧誘に積極的なので、金融事故など審査落ちの要因を持たないかぎり、審査通過の可能性は高いでしょう。
ただし、どこでプロモーションを行っているのかは把握できない部分もあることをご理解ください。
審査に通過しやすい法人カード
法人カードの審査基準は「設立3年以上黒字決算2期連続」が基本ですが、必ずしも審査基準を満たさなくても審査が通らないとはかぎりません。あくまで審査に通過しやすい方法です。
しかし、その審査基準を満たさなくても、審査に通過しやすい法人カードが存在します。
- オリコEx Gold for Biz
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード
この2つですが、どちらもゴールドカードです。
年会費は格安に設定されており、付帯サービスも充実しています。経理業務はもちろん、出張でも重宝されるのでおすすめです。
オリコEx Gold for Biz
オリコEx Gold for Bizには、個人事業主向けのSタイプと、法人向けのMタイプの2種類があります。
どちらも年会費は、初年度無料で2年目以降は2,200円(税別)です。
追加カードは無料となっています。利用枠は10万円~300万円で、キャッシングは10万円~100万円ですが、法人向けのMタイプではキャッシング機能がありません。
個人事業主向けのSタイプならキャッシングは利用できます。このキャッシングを利用することで、急に必要になった資金の調達が可能となるのです。
法人でもキャッシングを利用したいという経営者はいるのですが、その場合はローンカードや融資などで代用する他ありません。オリコEx Gold for Bizを発行するオリコは、事業融資やビジネスローンを扱っています。
海外保険の最高額が5,000万円なので、非常にコスパが高いのがメリットです。デメリットは、年会費がかかるというところですが、この部分だけであります。審査に関しては比較的寛容なので、会社を設立して間もない経営者にとってはおすすめです。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード
普段から海外に出張または滞在することが多い経営者には、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカードがおすすめです。
年会費は34,100円(税込)で追加カード13,200円(税込)となっており、上記に紹介したオリコの法人カードと比較すると、非常に高いのがデメリットであります。
この法人カードは、海外保険の最高額は1億円ですが、海外出張先での24時間日本語サポートのサービス「オーバーシーズ・アシスト」を提供しているなど、付帯サービスが非常に充実しているのがメリットです。
審査もオリコの法人カードと同様、寛容な部分があるので、設立3年未満でも審査通過は期待できるでしょう。ただし、赤字を出してしまうと、審査が厳しくなるのが注意点です。