「インプリンター」とは、クレジットカード決済のときにお店(加盟店)が使用する器具のことです。
インプリンターは電話回線やインターネット回線がない場所でクレジットカード決済を行う際に利用されるため、現在ではあまり利用されなくなってきています。
クレジットカードの表面にボコボコと凹凸があるのは、昔インプリンターで数字を正しく転記するために施された仕様です。
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インプリンターとは?
「インプリンター」とは、クレジットカード決済のときにお店(加盟店)が使用する器具のことです。
クレジットカードの表面はカード番号や氏名に凹凸があるのを確認できますよね?
その表面に浮き上がっている凹凸をインクの付いたローラーで伝票に転記して利用します。
インプリンターは電話回線やインターネット回線がない場所でクレジットカード決済を行う際に利用されるため、現在ではあまり利用されなくなってきています。
インプリンターで転記される情報
インプリンターで転記されるのは、凹凸(エンボス加工)が確認できる箇所です。
- クレジットカードカード番号
- 有効期限
- 名前
転記に利用される紙はカーボン紙またはノンカーボン紙で、3枚程度の複写式になっています。
カード利用者本人控え・店舗控え・クレジットカード会社用の3枚です。
通常のレジでクレジットカード決済をした際も、この3枚が機械から出てきます。
インプリンターが衰退した理由
インプリンターは電話回線やインターネット回線が普及した今では、使われることは少なくなっています。
インプリンターが衰退した理由として、回線が発展したことはもちろんですが、以下のような問題もあり、現在ではあまり使われなくなっています。
- 信用照会や不正利用の検知ができない
- エンボスレスカードは利用ができない
- クレジットカードのエンボスが剥げてしまう
信用照会や不正利用の検知ができない
インプリンターは、決済のときに一切のネット回線や電話回線を経由しない「完全アナログ」な機械です。
そのため、「このクレジットカードは利用できるのか」「利用限度額はオーバーしていないか」などの信用を照会することができません。
そのため、クレジットカード会社に電話で信用照会をしなくてはいけないため、非常に手間と時間がかかります。
また、インターネットを経由しないため、不正利用を検知することもできません。
セキュリティ面や信用面に不安があったため、現在ではクレジットカード処理端末(CAT)が種類になっています。
エンボスレスカードは利用ができない
インプリンターはクレジットカードの凹凸(エンボス加工)があるカードしか、転記することができません。
そのため、ビューカードなどの凹凸がないエンボスレスカードでは、利用することができません。
ちなみにビューカードは、交通系ICカードの構造上エンボス加工が支障をきたすことは理由にエンボス加工がされていないようです。
クレジットカードのエンボスが剥げてしまう
インプリンターはクレジットカードの情報を転記するときに、カードに圧力をかけて転写します。
そのため、カードによってはエンボスが剥げてしまったり、エンボスが潰れてしまうこともあります。
現在ではインプリンターにかける機会は減っているので、エンボスが剥げるまで利用することはなかなかないですが、新しいカードのときはカードに傷がつかないか少々不安になってしまいますよね。
インプリンターの使用方法
今ではめったに利用する機会はないと思いますが、一般的なインプリンターの使用方法は以下の通りです。
- クレジットカードと伝票をインプリンターにセット
- インプインターの蓋をといる
- インプリンターのインクローラーを左から右にスライドする(転写する)
- 蓋を開いて、伝票とカードを取り出す
小学校のときに版画を経験した方は多いと思いますが、あれと同じ要領です。
インプリントする際に軽く押し付けながらスライドすることで、きれいに転記ができます。
インプリンターは現在でも利用されている
インターネットが発展した今ではなかなか見られないインプリンターですが、完全になくなったわけではありません。
カード決済ができないときの予備
電気を使わずにカードを決済するのは、不正利用や信用情報が照会できないなどの問題もありますが、反対に「停電などが起こった際にもカード決済に対応できる」ときうメリットもあります。
どこの店舗でも必ず予備で持っているわけではないですが、万が一の際にインプリンターが予備としておいてあるケースもあるようです。
発展途上国では今だインプリンターがある国も
インプリンターはネット環境や電話回線が整っていない発展途上国でも決済することができます。
世界的にインフラが整えば、インプリンターなしでカード決済ができるかもしれませんが、まだまだ時間がかかるでしょう。