JCB法人カードはその名の通り、JCBが発行する法人向けのクレジットカードです。
法人カードを利用するメリットは、経費精算が楽になることと、キャッシュフローにゆとりが生まれることなどが挙げられます。デメリットは、審査が厳しいなどが挙げられるのですが、この1点だけです。
JCB法人カードの選び方、特典・年会費の比較などについて解説し、最後におすすめする法人カードを紹介していきます。
これから法人カードを取得したい法人・個人事業主は是非、当記事をご参考になさってください
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JCB法人カードはポイント型とキャッシュバック型の2種類
JCB法人カードには、ポイント型とキャッシュバック型の2種類があります。
「ポイント型のJCB法人カード」は、利用に応じてポイントが貯まるというシステムが導入されており、法人カードの利用頻度が多い方に向いています。
「キャッシュバック型のJCB法人カード」は、交通費や出張費用の利用に応じて、毎月キャッシュバックされるので、普段から出張や移動などが多い方にはおすすめです。
もちろん、ポイント型とキャッシュバック型の両方を所持し、使い分けしてもおすすめでしょう。
ポイント型のJCB法人カードの特徴
ポイント型のJCB法人カードとは、通常のポイントより多く獲得できる法人カードです。特徴は以下の通りです。
- Oki Dokiランドで2倍~20倍のポイント獲得
- 還元率は0.5%
ポイント型のJCB法人カードを利用すればするほど、効率良くポイントが貯められます。貯めたポイントは、ポイントに応じて商品と交換することができます。
経費精算が楽であると同時にポイントが貯められるという面もあるので、JCB法人カードを利用するだけでも、一石二鳥のメリットが得られるというわけです。
OkiDokiランドで2倍~20倍のポイント獲得
OkiDokiランドとは、JCBが運営するポイント優待サイトで、法人カードを含むJCBカードで貯めたポイントをOkiDokiランドで利用することが可能になるのです。
OkiDokiランドを経由して、Amazonや楽天などで買い物すると、通常より2倍~20倍のポイントを獲得することができます。
普段から消耗品などを購入する時に、OkiDokiランドは欠かせないと言っても過言ではありません。
1,000円の利用で1ポイント貯められますが、OkiDokiランドを利用することで、実質500円で1ポイント、50円で1ポイントと、貯めることが可能です。
還元率は0.5%
還元率0.5%は一般的な数字で、高い数字とは言えませんし、低い数字とも言えません。還元率とはわかりやすく説明すると、クレジットカード決済で得られるポイントの比率です。
個人向けクレジットカードの還元率の多くが1%で、100円で1ポイントが貯まるという計算です。法人向けクレジットカードだと、通常は1,000円で1%なので、単純計算だと0,1%の還元率となります。
JCB法人カードの還元率も通常は0,1%となりますが、OkiDokiランドを利用することで、還元率0.5%になるのです。
キャッシュバック型JCB法人カードの特徴
キャッシュバック型JCB法人カードとは、利用金額に応じて毎月キャッシュバックされるという内容です。特徴は以下の通りとなっています。
- キャッシュバックは交通費と出張費用が対象
- 還元率は0%~3.0%
- プラチナカードがない
以上の特徴を次に挙げて、解説していきます。
キャッシュバックは交通費と出張費用が対象
JCB法人カードのキャッシュバックで全て適用されるわけではありません。交通費や出張費用の2つが対象となります。出張などで、勤務先から移動されることが多い方には向いています。
キャッシュバックは決まった日に毎月受け取れるシステムで、経費の節約につながります。
ポイント型でも、交通費と出張費用は経費として計上することは可能ですが、交通費と出張費用にかかる金額を考えると、大きな額になると言えるでしょう。
還元率は0%~3.0%
上記に説明したポイント型JCB法人カードの還元率は0.5%と一律です。一方、キャッシュバック型JCB法人カードの場合、還元率は0%~3.0%となっています。特に3%の場合、還元率としては非常に高いほうです。
キャッシュバックの恩恵を得るためには、月間5万円以上利用する必要があります。5万円に満たない利用だと、還元率が0%になってしまうからです。
しかし、キャッシュバックの還元率が高くても、ポイントという概念が存在しません。いくら利用してもポイントを貯めることができないという点が、キャッシュバック型JCB法人カードのデメリットだと言えるでしょう。
3.0%にするためには月100万円以上の利用が必要
キャッシュバック型JCB法人カードは月間の利用金額に応じて、キャッシュバックの還元率が変化します。まずは下記をご覧ください。
カード利用額 | ポイント還元率 |
---|---|
5万円未満 | 0% |
5万円以上20万円未満 | 0.5% |
20万円以上40万円未満 | 1% |
40万円以上60万円未満 | 1.5% |
60万円以上80万円未満 | 2% |
80万円以上100万円未満 | 2.5% |
100万円以上 | 3% |
還元率3%にするためには、月間100万円以上の利用が必要だということです。
しかし、3%の還元率が欲しいからと言って、自分の経済力や資本力を考慮し、本当に必要なのかと考えないと、事業が赤字になる可能性があることをご理解ください。
プラチナカードがない
キャッシュバック型JCB法人カードに、プラチナカードはありません。ポイント型JCB法人カードのほうならプラチナカードはあります。
キャッシュバック型JCB法人カードは、一般カードとゴールドカードの2種類あります。ランクは当然ながらゴールドカードのほうが高いです。
プラチナカードのJCB法人カードを希望するなら、ポイント型を選びましょう。
とはいえ、キャッシュバック型のゴールドカードでも、プラチナカードに勝るとも劣らない優待サービスが含まれているので、ゴールドカードを選ぶメリットのほうが大きいです。
月の利用額が5万円以下はポイント型がおすすめ
月間利用合計額が5万円以下であるのがほとんどの場合、ポイント型JCB法人カードがおすすめであります。なぜなら、キャッシュバック型JCB法人カードだと、5万円以下の利用であれば還元率がないからです。
ポイント型であれば、利用額にも関わらず、一律で0.5%です。
普段から利用しているにも関わらず、ほとんどが月額5万円以下の利用になっているのなら、ポイント型JCB法人カードを利用しましょう。
キャッシュバック型JCB法人カードでも問題はないのですが、ポイントという概念がないので、ポイント関連についてのメリットじゃありません。
各JCB法人カードの比較表
JCB法人カードを5種類挙げて、年会費を比較してみました。
カードの種類 | カード年会費 |
---|---|
JCB法人カード | 1,250円 |
JCBゴールド法人カード | 10,000円 |
JCBプラチナ法人カード | 30,000円 |
JCBビジネスプラス法人カード | 1,250円 |
JCBビジネスプラスゴールド法人カード | 10,000円 |
ジネスプラスとは、上記に解説したキャッシュバッ000円ク型JCB法人カードを意味します。法人カード、ゴールド法人カード、プラチナ法人カードはポイント型となります。
ランクが高い法人カードほど、年会費が高くなります。年会費が高い分、付帯されている優待サービスの内容が優れています。
各JCB法人カードの年会費と特徴
これから紹介するJCB法人カードはポイント型です。
- JCB一般法人カード
- JCBゴールド法人カード
- JCBプラチナ法人カード
上記に挙げた3つの法人カードを次に挙げて、年会費や特徴などについて解説していきます。
JCB法人カード共通の特典
まずはJCB法人カードが持つ共通の特典を挙げてみました。
- 海外でOki Dokiポイント2倍
- ガソリンスタンドやレンタカーなどでポイント優待
- 利用明細データ会計ソフトが使える
上記の3つは法人・個人事業主の事業をサポートしてくれます。
特に海外出張の機会がある人や、普段から移動の多い人には、JCB法人カードが持つ特典は欠かせません。会計ソフトにも、JCB法人カードは対応しているので、経費の仕訳が楽になります。
共通の特典を次に挙げて、内容を詳しく解説していきます。
海外でOkiDokiポイント2倍
「JCB ORIGINAL SERIES」という特典サービスのひとつです。
JCB海外加盟店で利用することで、OkiDokiポイントが通常の2倍溜まります。特典サービスを利用するには、WEB明細サービス「MyJチェック」に登録することが条件になりますが、登録料はかかりません。
JCB海外加盟店を利用すれば、OkiDokiポイントが2倍溜まるという部分ですが、JCB海外加盟店が運営するショッピングサイトをJCB法人カードで支払いを行うことで、OkiDokiポイント2倍の対象になります。
海外から商品を仕入れている法人・個人事業主にとっては、魅力ある特典だと言えるでしょう。
ガソリンスタンドやレンタカーなどでポイント優待
「JCB ORIGINAL SERIES」のひとつで、ガソリンスタンドやレンタカーなどを利用すると、ポイント優待サービスが受けられます。サービスの内容は店舗によって異なります。
例えば、昭和シェル石油を利用するとポイント2倍となり、セブンイレブンで利用するとポイント3倍などが挙げられます。
ガソリンスタンドやレンタカーだけでなく、ゴルフ場やコンビニなど、様々なジャンルに対応できます。普段からガソリンスタンドやレンタカーなどを利用する人は、キャッシュバック型JCB法人カードの利用がおすすめでしょう。なぜなら、交通費がキャッシュバックの対象になるからです。
利用明細データ会計ソフトが使える
多くの法人や個人事業主は会計ソフトを導入し、経理に関する業務効率化を図っています。簿記が全くわからない人でも、会計ソフトの使い方を知れば、プロ並みに経理をこなすことが可能です。
利用明細データ会計ソフトが使えるという点は、「JCB ORIGINAL SERIES」のひとつであります。
弥生会計とクラウド会計ソフトfreeeの全製品に対応しています。
JCB法人カードの利用明細データ全てを会計ソフトに取り込むことで、業務効率化が見込まれるので、経費精算を楽に行うことができるというわけです。
JCB一般法人カード
JCB一般法人カードの年会費は1,250円(税別)で、インターネットで申し込むと、初年度にかぎり年会費が無料になります。
追加カードの年会費も1,250円(税別)で、インターネットでの申し込みだと、初年度無料になるのです。
個人事業主として事業を始めたばかりの人や、法人を設立した代表者に向いています。
法人・個人事業主というより、事業主本人に対する信用が考慮される傾向にあるので、申込者に金融事故などの落ち度がないかぎり、審査通過の可能性は大きいと言えるでしょう。
海外・国内旅行傷害保険が最高3,000万円利用付帯
個人事業主・法人の立場で、プライベート的な旅行にかかった費用を経費に計上することができません。なぜなら、事業関連ではない費用だからです。
しかし、従業員の教育を目的とした研修旅行や、他企業などの視察を目的とした視察旅行であれば、経費の計上が認められます。
研修旅行や視察旅行で不安なことは、旅行中の病気やケガなどです。旅行先が海外であれば、最寄りの病院に行くのが一般的ですが、当然ながら保険はありません。
しかし、JCB一般法人カードには、最高3,000万円の海外・国内旅行傷害保険が付帯されているので、安心して旅行することができます。
JCBゴールド法人カード
JCBゴールド法人カードは、上記に紹介したJCB一般法人カードよりランクが高く、主に2つの付帯を利用することが可能です。
- 海外旅行傷害保険が最高1億円付帯
- 国内空港・ハワイホノルルのラウンジ利用可能
年会費は10,000円(税抜)で、2枚目以降は1枚3,000円(税抜)となっています。
本人に対する年会費は安くないと言えるかもしれませんが、2枚目以降が通常の年会費より3分の1安くなるというコストパフォーマンスが高い一面を持ちます。
海外旅行傷害保険が最高1億円付帯
JCB一般法人カードの海外保険は最高3,000万円が付帯されているのに対し、JCBゴールド法人カードの海外保険は最高1億円が付帯されています。海外出張において、リスクとなるのが病気やケガです。
JCB一般法人カードでも安心と言えるのですが、JCBゴールド法人カードのほうが手厚いサービスを受けられます。国内保険は最高5,000万円なのですが、国内でも手厚いサービスを受けられることに変わりありません。
万が一、出張先などで病気やケガになったとき、付帯されている保険がサポートしてくれるので安心です。
国内空港・ハワイホノルルのラウンジ利用可能
羽田空港や成田空港などの国内主要の空港ラウンジと、ハワイホノルルの空港ラウンジを年中無休で利用が可能となります。
JCB一般法人カードだと、空港ラウンジを利用することはできませんし、お金を払って利用することもできません。
ゴールドカード以上のクレジットカードを持つ人間が、無料で空港ラウンジを利用できるという特権となります。
空港ラウンジ無料サービスの内容は主に、ソフトドリンク飲み放題や無線LANサービスや電源利用(スマホの充電利用など)などが挙げられます。
JCBプラチナ法人カード
JCBプラチナ法人カードはゴールドカードよりランクが上のクレジットカードです。海外と国内の保険はそれぞれ最高1億円で、ゴールドカードと同じく空港ラウンジを無料で利用することができます。
年会費は30,000円で、2枚目以降の年会費は6,000円とリーズナブルです。
全てのJCB法人カードの付帯サービスが、JCBプラチナ法人カードに込められていると言っても過言ではないのですが、JCBプラチナ法人カードしかない付帯や優待サービスがあります。
- プラチナコンシェルジュデスク利用可能
- プライオリティパス付帯
- コースメニュー2名以上の利用で1名無料
3つのサービスを次に挙げて、解説していきます。
プラチナコンシェルジュデスク利用可能
プラチナコンシェルジュデスクとは、24時間365日年中無休利用できる、秘書的なサービスです。
担当コンシェルジュが会員に代わって、国内外のホテルやレンタカーや航空チケットなどの手配を行い、代行手続きします。
旅行や出張に関連する各種サポートが整っているのですが、エンターテインメントに関する相談も受け付けています。
全て対応できるとはかぎりませんが、可能なかぎり対応できるように、担当コンシェルジュが努力しているので心強いです。
プライオリティパス付帯
プライオリティパスとは、世界各地にある約1,200ヶ所の空港ラウンジを無料で利用できるというサービスです。
24時間365日年中無休で利用できるので、空港が混雑しているときに、空港ラウンジでゆったりと寛ぐことができます。
JCBゴールド法人カードより、空港ラウンジを幅広く利用できるのが特徴なのですが、ソフトドリンク飲み放題や無線LANの利用など、空港ラウンジ内で利用できる無料サービスの内容は、JCBゴールド法人カードと同じです。
コースメニュー2名以上の利用で1名無料
JCBプラチナ法人カードに付帯されている、グルメベネフィットというサービスです。国内にある有名レストランを2名以上で予約すると、1名分無料になります。法人カードなので、会食やビジネスの接待などに活用することが可能です。
しかし、グルメベネフィットのサービスを利用するには、2名以上予約する必要があり、1人で有名レストランを利用することはできません。加えて、予約なしでグルメベネフィットのサービスの利用も不可能です。
有名レストランに予約するときは最低、利用する3日前まで期間を空けるようにしましょう。
おすすめはJCBゴールド法人カード
JCB法人カードを紹介しましたが、紹介した法人カードでおすすめなのが、JCBゴールド法人カードです。
JCBゴールド法人カードは、ポイント型とキャッシュバック型の両方の種類があり、事務用品の購入や交通費や出張費用の経費計上などに役立てます。
個人事業主でも、JCBゴールド法人カードをおすすめしたいです。小さな事業であれば、JCB一般法人カードで十分だと思うかもしれませんが、本格的な事業に携わりたいと考えるなら、JCBゴールド法人カードがおすすめです。