高速道路を利用する際に便利なETCカード。
料金所をノンストップで通過できるため、多くの人が利用しています。
しかし、運転免許証を取得したばかりの方や普段は運転しない方にとっては馴染みが無いのも事実です。
ETCカードはクレジットカード機能が付いたしたタイプと付いていないタイプがあり、それぞれ発行方法が異なりますので、詳しくご説明します。
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クレジットカードの付帯型(分離型・独立型)ETCカード
日本で最もオーソドックスなタイプで、付帯型・分離型・独立型等と呼ばれています。
このタイプはクレジットカードと連動していますが、カード自体は別。
申し込むとクレジットカードとETCカードが別々に届きます。
付帯型(分離型・独立型)ETCカードのメリット
- 盗まれた時のダメージが少ない
- 挿入忘れの心配が無い
盗まれた時のダメージが少ない
付帯型ETCカードの場合、カードは高速道路でしか利用できないため、盗難に遭っても被害が少ないです。車載器にカードを挿したままでも安心できますね。
一方、後述する一体型ETCの場合は盗難に遭った時の被害が大きいです。クレジットカードとETCカードが一体になっているため、盗まれた場合にはクレジットカードを不正利用される可能性があるのです。
挿入忘れの心配が無い
車載器にカードを差しっぱなしでも問題ありませんので、「挿し忘れていた…」という心配がありません。
一方、高速道路を利用する度に抜き挿しする必要のある一体型の場合は、ETCのレーンを通過する時に「やばい、挿してなかった…!」と焦ることも。慌てないためにも、付帯型の方が安心して使えますね。
付帯型(分離型・独立型)ETCカードのデメリット
カードの枚数が増える
カードを2枚持ち歩くことになります。
物を減らしたい方にとっては少し不便に感じるかもしれません。
申込みに必要な書類(新しくクレジットカードを作る場合)
インターネット上で応募できますので、手元に用意するのは本人確認書類のみです。
申し込みからカード発行までの流れ(新しくクレジットカードを作る場合)
- 公式サイトにアクセスします。
- カードの種類を選びます。種類によってクレジットカードの機能や年会費が異なりますので、比較して検討しましょう。
- 規約を読み、同意したら個人情報を入力します。誤字があると審査で落とされる可能性が高いので、注意しましょう。
- 「ETCカードも申し込む」という欄にチェックを入れます。これを忘れると、クレジットカードのみが発行されてしまうので気をつけましょう。
- 本人確認書類などを提出します。
- カード会社によって異なりますが、審査後1〜2週間程度でカードが届きます。
新しくクレジットカードを作ることになりますので、後述する「既に所持しているカードに追加する場合」に比べると審査が厳しい傾向にあります。
申込みに必要な書類(既に所持しているカードに追加する場合)
既にクレジットカードを持っているため、多くの場合は新たな書類は必要ありません。
申し込みからカード発行までの流れ(既に所持しているカードに追加する場合)
カード会社のサイトから「追加手続き」をします。既にクレジットカードを持っているため審査にかかる時間も短縮できます。
クレジットカード一体型ETCカード
クレジットカードとETCカードが初めから一緒になっているタイプです。
最初からETC機能がついているので、新たにETC関係の手続きをする必要はありません。
あまり一般的ではなく、付帯型に比べて取り扱っている会社も少ないです。
一体型ETCカードのメリット
- 持ち運びに便利
- 支出の管理が楽
持ち運びに便利
一枚で2つの役割をするため、持ち歩くのに便利です。
特に頻繁に高速道路を利用する方にはありがたいですね。
支出の管理が楽
クレジットカードの引き落としと合算されますので、管理が楽です。
一体型ETCカードのデメリット
- 取扱いが少ない
- 車の中に置き忘れることがある
取扱いが少ない
一体型ETCカードを取り扱っている会社は多くありません。
イオンETCカード、エネオスカード、JCBドライバーズプラス一般カード等は一体型ETCカードを扱っています。
車の中に置き忘れることがある
普段使っているクレジットカードを車載器に挿入するため、そのまま抜き忘れることも考えられます。
盗難の恐れや温度変化によるカードの劣化、お店でクレジットカードを使いたい時に手元に無いという事態も考えられます。
カードを複数持たずに済むのは便利ですが、取扱いが少なかったり車への抜き挿しが面倒だったりするため、基本的には付帯型(分離型)ETCカードがおすすめです。
申込みに必要な書類
基本的にインターネット上で申し込みます。24時間申し込み可能な会社が多いのでありがたいですね。
必要事項を入力し、規約に同意できたら申し込みましょう。
この時、誤字が無いか入念なチェックを忘れずにしてください。
クレジットカードと連動しているため、入力された情報を元に審査されます。
誤字があった時点で審査に落ちてしまう可能性が高いので、気をつけましょう。
申し込みには本人確認書類が必要です。
確認書類になるのは運転免許証やパスポート、保険証、学生証等があります。
これらをスマートフォンのカメラで撮影し添付したり、コピーして郵送したりする必要があります。カード会社によって対応が異なりますので、確認しましょう。
申し込みからカード発行までの流れ
- インターネット上で必要事項を入力し、申し込みます。
- メールまたは電話で受付確認の連絡が届きます。
- カード会社による審査が行われます。審査のかかる時間はカード会社によって異なりますが、1〜2週間程度が目安になります。即日発行を謳っている会社の場合は数時間で審査が完了することが多いです。
- 審査の結果がメールで通知されます。
- カードが届きます。裏面に署名したら、利用可能になります。
ETCパーソナルカード
クレジットカードを持っていない方や審査に落ちた人でもETCカードを利用できるように作られたのがETCパーソナルカード。
学生や主婦/主夫の方に人気があります。
クレジットカード連動のETCカードと比較するとお得感は減りますが、手軽に作れる点が魅力的です。
高速道路会社が共同で発行しており、年会費は1,234円。支払い方法は銀行口座からの引き落としになります。
ETCパーソナルカードのメリット
クレジットカードを作らなくともETCカードを作ることができ、マイレージサービスや割引も受けられる点がお得です。
ETCパーソナルカードのデメリット
デメリットは、申し込みの際にデポジットの入金が必須な点。
デポジットとは保証金のことです。
ETCパーソナルカードを作成する場合の最低デポジット額は2万円なので、作成する際には年会費+デポジットで2万円以上かかる計算になります。
加えて車載器も必要なので、初期費用が高くなってしまいます。
申込みに必要な書類
ETCパーソナルカード利用申込書が必要です。
サービスエリア等で簡単に入手できますが、ETCパーソナルカード事務局に電話することで郵送してもらうことも可能です。
記載内容は基本的な個人情報や銀行口座で、運転免許証のコピーが必要です。
申し込みからカード発行までの流れ
- 書類を入手したら、必要事項を記入し運転免許証のコピーを同封し、ETCパーソナルカード事務局へ郵送します。
- 事務局で記載内容を確認後、デポジットの振込取扱票が郵送されてきます。こちらを郵便局またはコンビニへ持って行き、振込手続きを行います。
- デポジットの入金が確認された後、ETCパーソナルカードがご自宅に届きます。入金からカードが届くまでは2週間程度かかることがあります。また、カードは届いたその日から利用可能ですが、ETC車載器が無いと使うことができないので注意が必要です。
その他のクレジットカードが必要ないETCカード
パーソナルカード以外にも、高速情報協同組合のETCカードやETC協同組合のETCカードもクレジットカードなしで利用可能です。
クレジットカード付帯型・一体型では審査が必要
クレジットカードと連動しているため、新たにカードを作る際には審査があります。
クレジットカードの審査とは
クレジットカードは、カード会社と利用者間の信用に基づいて利用される料金後払いのシステムです。
ETCカードはクレジットカードと連動していることが多いため、クレジットカードの審査に通ることは重要です。
何を見られるのか
収入や職業、ローン、個人信用情報等を見られます。
クレジットカードは信用を元にお金のやりとりをするため、信用できないと判断されると作成できません。
どんな人が審査に落ちてしまうのか
- 過去にお金関係のトラブルを起こしている
- 多重申し込みをしている
- クレジットカードを作る基準に達していない
過去にお金関係のトラブルを起こしている
長期間の滞納や自己破産でブラックリストに載っているような方人は審査に落ちることがあります。
ブラックリストに載っている場合、その後数年間は情報履歴が管理されています。
多重申し込みをしている
落ちるのが心配だからといって、一度に多くのクレジットカードを申し込むと審査に落ちることがあります。
理由は「全て現金化して持ち逃げされるのではないか」「お金に困っている人なのではないか」等と思われるため。
審査を通過したい場合、一度に多くの申し込みをしないようにしましょう。
ちなみに、1ヶ月に3枚以上の申し込みをすると「多重申し込み」と判断される可能性があります。
クレジットカードを作る基準に達していない
年齢や職業、収入の面でクレジットカードを作る基準に達していないことがあります。
例えば、公務員はカードを作りやすく、自営業や個人事業主はカードを作りづらいと言われています。
これは職業や収入面で個人の信用を計っているため。
自営業や個人事業主は収入が不安定で返済能力が低いと見なされる可能性があります。
ETCカード発行後の使い方
ETCレーンを利用するには、車載器が必要です。
カードだけ所持していてもすぐに使えるわけではないので、注意が必要です。
車載器とは?
自動車に取り付ける無線装置のことです。
ETC関係の限って説明すると、料金徴収や運行管理を目的に設置するもので、ETCカードを挿し込むために必要な装置です。
運転席のダッシュボード上部に取り付けることが多かったのですが、視界の邪魔になることから最近では別の場所に取り付けることも増えてきました。
車載器の設置はいくらする?
本体購入から取り付け、セットアップまでを店舗で行うと最低でも13,000円程かかります。
本体価格はメーカーによって5,000〜40,000円と幅広いです。
自動車ディーラーやカー用品店ではもちろん、家電店や大型のデパート、インターネットでも購入することが可能です。
取り付けには5,000円程かかるところが多いようです
取り付けをお願いする店舗で購入した場合は、割引になることもあります。
さらに、セットアップ費用が3,000円前後かかります。
車載器はどこで設置できる?
全国のセットアップ店で設置することがおすすめです。
理由は、アンテナの取付位置や電波受信部の方向、電源の取り方等はメーカーで決められた通りに行わなければならないため。
自分で設置することも可能ですが、ルールが多く素人には難しいため、初めから専門店にお願いすることをおすすめします。
車載器なしでETCカードは利用できる?
車載器なしでもETCカードは利用可能です。
ただし、ETCレーンを通過することはできないので、ETC割引が効かない、一般レーンでETCカードを手渡ししなければいけない等と不便が多いです。
車載器無しでもカードの利用はできますが、ETCを使う意味が無くなります。
せっかくカードを入手したのであれば、車載器を購入してお得に高速道路を利用しましょう。
即日発行できるETCカードはある?
この記事でご紹介してきた通り、ETCカードは申し込んでから1〜2週間経ってから届きます。
しかし、これでは「今すぐ使いたい!」という方には不便ですよね。
このような悩みを解消してくれるのが、即日発行のETCです。
セゾンカードインターナショナル
即日発行のETCとしておすすめなのが「セゾンカードインターナショナル」。
年会費が無料なことに加え、当日〜3営業日以内に発送してくれる優れ物。
近くにセゾンカウンターがある場合は、WEBで申し込んだ後にカウンターまで取りに行くと、その日のうちに受け取ることができます。
セゾンカードは申し込み条件が比較的ゆるめという特徴もあります。
クレジットカードの申請に通りづらい学生や主婦、年金受給者の方でも受付けしてくれます。
申し込み時に印鑑や運転免許証が必要ないため、手間がかからずありがたいですね。