クレジットカードは海外旅行には欠かせないもの。現地通貨を十分用意していたとしても、念のために持っていた方が安心します。
ドイツ旅行に関していえば、ドイツはクレジットカード社会ではありません。
クレジットカード決済が当たりまえな国でないため、主流のカードの種類もVISAとMasterのみで少ないです。
American ExpressはATMなどが対応していますが、小さなお店やレストランではVISAとMasterしか利用できないことも珍しくありません。
昔、洋服屋さんでアルバイトをしていた頃にAmerican Expressを取り扱わないわけを店長に聞いたことがあります。それはカード会社に支払う手数料が他社より高い、という理由からでした。
そのため、ドイツへ旅立つ時にはVISAかMasterカードの持参を勧めます。
忘れていけないのは暗証番号。お店での支払い時に署名ではなく暗証番号を求められることがあるため、ぜひ事前に認識しておいてください。
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ドイツでクレジットカードが使える場所
さて、いよいよドイツに着陸!南ドイツのミュンヘン空港に着いたと仮定し、ミュンヘン市内と有名なノイシュバンシュタイン城に着くまでの旅行ルートを辿り、クレジットカードがどんな場面で使える、もしくは使えないかをご説明します。
ミュンヘン空港
ATMで現金引き出しされたい場合は、まずはタッチパネルのカード表示を確認することが必要です。
大抵、空港や大きな駅ではVISA、Master、American Expressに対応しています。
少し似ているMaestroやV-Payのロゴには惑わされないでください。
Maestroは他国のキャッシュカード、V-PayはVisaのデビットカードを指し、この二種のマークがあってもクレジットカードを使えることにはなりません。
空港から市内へ向かう電車(S1かS8番線)に乗る時は、切符を自販機で購入する必要があります。
対応しているカードはタッチパネルで支払いまでのステップを踏んだ時に表示されます。
こちらも空港や大きな駅の切符売り場ではクレジットカードが使える自販機が多いので心配いりません。
(ドイツ鉄道の切符販売機。Kreditと書いてあることからクレジットカードは使えます。)
ミュンヘン市内
市内でトラムやバスに乗る際気を付けて頂きたいのは、ボタン式のの自販機です(タッチパネルなし)。
このやや古いタイプではクレジットカードは使えないので、現金(紙幣を入れられない場合もあるので、コインがベスト)で購入してください。
いづれにしても、ドイツでは切符販売機が故障している場合があるため、クレジットカードだけに頼らず現金を持ち歩いた方が無難です。
また、切符はトラムとバスの自販機でも買えますが、故障していたら無料乗車していることになってしまうので、乗車前に切符を準備することを勧めます。
切符は自販機以外に駅付近のキオスクでも取り扱っていることが多いです。
お買い物の話に移ります。デパートなどの大きなお店ではクレジットカードは使えます。
個人経営の小売店になると、取り扱いはそれぞれ異なります。
〇ユーロ以上の買い上げをしないとカード決済ができない場合もあります。(最低購入価格の相場は10ユーロ=約1263円程度から。*)
食事に関して言いますと、屋台などの食べ物は現金払いが普通です。
レストランでクレジットカードを利用したい場合は注文する前に確認した方が安全。
例えば、ミュンヘン市庁舎が建つマリエン広場周辺のレストランは観光客で賑わうため、クレジットカード対応の飲食店が多いでしょうが、別の地区の現地人だらけのレストランではそうとは限りません。
(*2020年8月13日の為替参照)
©Sigi Mueller
マリエン広場周辺おすすめショップ
ドイツの庶民派大手デパート。家電製品、文具、玩具なども扱う。
地下にスーパーマーケットもあり、お土産を買うに便利です。
衣料品と化粧品を主に扱う高級デパート。ドイツブランドの品揃えも豊富です。
お洒落な屋根付きショッピング通り。美術館やMUJI(無印良品)もあります。
マリエン広場周辺おすすめドイツ料理屋
Donisl
高い天井の空間が魅力的。午前11時から午後9時まで暖かい食事を楽しめるのも旅行者にはありがたいサービスです。
地ビールHacker PschorrとPaulanerと共にソーセージや豚肉料理をご賞味ください。
Spatenhaus an der Oper
マリエン広場から徒歩5分ほどにあるバイエルン国立歌劇場に面しているレストラン。
幅広いドイツ料理を提供し、魚メニュー(カレイ、スズキなど)もあり。
地ビールSpatenだけでなく、ドイツワインの種類も豊富です。
ノイシュバンシュタイン城
バイエルン王ルートヴィヒ2世が1869年に建て始め、1886年に亡くなるまで完成することがなかったノイシュバンシュタイン城は南ドイツの国境沿いにある自然に囲まれた大きなお城です。
近くのフュッセンまではミュンヘンから電車で2時間かかります。
そのため、日帰りで訪ねる人も少なくありません。
ミュンヘン中央駅のATMと切符販売機ではクレジットカードを利用できます。
しかしフュッセンに着き、お城行きのバスやお城の麓に並ぶ路面店などを利用するためには現金を準備しておいた方が安心です。
フュッセンに限らず、大都市を離れて地方へ行かれる時は旅先の小さな町の状況が分からないので、クレジットカードだけでなく現金も十分お持ちください。
© Bayerische Schlösserverwaltung, Anton Brandl
ECカードとクレジットカードの違い
ドイツでレストランに入る時にクレジットカード対応の有無を聞くように書きました。
問い合わせる時はただカード(Karte、カルテ)が使えるかではなく、クレジットカード(Kreditkarte、クレディートカルテ)が使えるか聞いてください。
それはドイツでは日本でいうキャッシュカードでも支払うことができるからです。
EC-Karte(エーツェーカルテ)と呼ばれるキャッシュカードにはデビットカードと同じような機能があり、カード利用と同時に口座から利用金額が引き落とされます。
ドイツはクレジットカード社会でないのは誰もがECカードを持っているため、わざわざ年会費などを負担してまでクレジットカードを作らない、という背景があります。
実際、私の周りにもクレジットカードを所持していないドイツ人もいます。
ECカードは加盟店が負担する手数料もクレジットカードに比べて低いため、一概にカードと言ってもECカードのみ受け付けているお店があるわけです。
クレジットカード利用の確認は飲食店だけでなく、小売店やタクシーでも確認するようにしてください。
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