クレジットカードの枚数を制限する法律はないため、その気になれば何枚でもクレジットカードを持つことができます。
複数枚クレジットカードを持っていると、ポイントが貯まったり、さまざまなお店で優待が受けられるメリットがありますが、反対に使い過ぎてしまったり、ポイントが分散してしまうデメリットもあります。
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クレジットカード保有枚数の平均は2~3枚
JCBが2020年2月26日に発表した情報によると、クレジットカードの保有率は85%(昨年比+0.6ot)、平均保有枚数は3.0枚(昨年比-0.2枚)になっています。
平均保有枚数は3.0枚で、平均携帯枚数は2.0枚です。
政府によるキャッシュレス還元でクレジットカード保有枚数が増えたかと思われましたが、2015年からカードの平均保有枚数は横ばいになっています。
参考:JCB クレジットカードに関する総合調査2019年度番調査結果レポート
会社員の方や個人事業主の方は、仕事用のカードと個人用のカードでもっと枚数が増える方もいるでしょう。
平均枚数は2~3枚ですが、自分自身で管理できるなら何枚持っても構いません。
クレジットカード複数持ちのメリット
クレジットカードを複数持ちすることで得られるメリットは以下の通りです。
- 利用シーンが広がる
- 利用シーンに合わせてポイントを獲得できる
- 海外旅行保険の合算ができる
利用シーンが広がる
クレジットカードにはVISA・MasterCard・JCB…といった国際ブランドがついています。
カードについている国際ブランドのマークとお店のマークが同じなら、決済が可能ですが、マークがついていないお店では利用ができません。
国際ブランドによって加盟店は異なるため、「JCBカードを持っていても海外で使えなかった…」という状況になってしまいます。
加盟店No.1のVISAですら、ヨーロッパの一部店舗ではMaster Cardしか利用できないお店もあります。
異なる国際ブランドのカードを2枚もっておけば、世界中でクレジットカードを決済できる可能性が高くなります。
加盟店数NO.1とNO.2のVISAとMasterCardを2枚持ちしておけば、日常の買い物はもちろん、海外でも困るケースが減らせます。
利用シーンに合わせてポイントを獲得できる
クレジットカードは利用額によって、カード会社が定めた額が還元されます。例えば還元率1.0%の楽天カードなら100円の利用で1円分のポイントが貯まります。
クレジットカードはカードの種類によって還元率が高くなる店舗があるため、複数持ちによって、よりお得にポイントを貯めることができます。
・楽天市場での買い物では還元率が3.0%になる楽天カード
・Yahoo!ショッピングでの買い物は還元率が3.0%になるヤフーカード
と使い分けることで、ポイントをより獲得できるようになります。
また、イオンカードやルミネカードのように特典の店舗で割引や優待があるクレジットカードもあります。
利用シーンに合わせてクレジットカードを使い分けることで、お得にポイント獲得できたり、優待価格で買い物ができたりするんですね。
海外旅行保険の合算ができる
クレジットカードの中には、国内旅行傷害保険・海外旅行傷害保険が付帯しているカードがあります。
海外では日本の保険証がつかないため、医療機関を受診するだけでも高額な医療費を請求されてしまいます。日本では保険証を提示すれば3割負担で済んでいた料金が、海外では100%かかってきてしまうためです。
そんな時にクレジットカードの保険があれば、高額な保険料をカード会社が負担してくれるため、海外旅行には欠かせません。
しかし、クレジットカードの海外旅行保険は、1枚ではとても高額な医療費を賄うことができません。
クレジットカードを複数枚していれば、疾病・傷害死亡補償など一部の補償を除いて、補償額を合算することができます。
海外旅行で1番必要な疾病・傷害治療(ケガや病気にかかったときの補償)が合算できるため、何かあったときに安心です。
海外旅行保険は自動付帯がおすすめ
クレジットカードの海外旅行保険は付帯の方法が2つあります。
- 海外旅行代金(飛行機代・ホテル代など)をカードで支払うと保険が適応される…利用付帯
- クレジットカードを持っているだけで保険が適応される…自動付帯
もし1枚目で海外旅行保険が利用付帯のカードを持っているなら、2枚目は自動付帯のカードを選びましょう。
保険が利用付帯のカードで旅行代金を支払って、自動付帯のカードも合わせてもつ使い方がおすすめです。
年会費無料カードでも海外旅行保険が自動付帯のカードはあるので、こちらの記事を参考に選んでみてください。
クレジットカード複数持つデメリット
クレジットカードを2~3枚持つと利用シーンに合わせてポイントが貯まり、保険も合算できてお得ですが、あまりに枚数が多いと以下のデメリットがあります。
- ポイントが分散してしまいがち
- 維持費(コスト)がかかる
- 住宅ローンの審査に影響する恐れがある
ポイントが分散してしまいがち
複数枚クレジットカードを持つと利用シーンに合わせてポイントが貯まりますが、ポイントの集約ができないのがデメリットです。
クレジットカード毎に貯まるポイントが異なるので、ポイントが貯まりにくく、商品に交換できない…というリスクもあります。
また、セゾンが発行するカードを除いて、ポイントには有効期限が設定されています。ポイント有効期限を過ぎてしまうと、失効してしまうのでもったいないです。
クレジットカードを3枚持つと、3種類のポイントを管理する必要があるため、少々面倒に感じるかもしれません。
VIASOカードのように、貯まったポイントがそのままキャッシュバックされるクレジットカードなら、ポイントが失効することなく還元されるので、管理が不安な方でも安心です。
VIASOカード
カード年会費 | 無料 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 1000円+税 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
- 貯まったポイントは自動的にキャッシュバック!
- 海外旅行傷害保険が最高2000万円付帯
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維持費(コスト)がかかる
年会費のかかるカードを複数枚所持していると、所有しているだけで年会費がかかります。
年に1回利用すれば年会費が無料になるタイプのクレジットカードもありますが、カードの枚数が多すぎると管理ができなくなり「使っていないのに年会費を払っている」状況にもなりかねません。
また、カードの枚数が増えると1ヶ月に利用できる額も増えます。
利用限度額が30万円のカードを2枚もっていると、1ヶ月に利用できる額は60万円です。
カードの枚数が多いことで、無駄な出費が増えないように注意が必要です。
住宅ローンの審査に影響する恐れがある
クレジットカードには日常生活で利用するショッピング枠と、現金を借入するためのキャッシング枠の2つの枠があります。
キャッシング枠は総量規制の対象になり、住宅ローンや自動車ローンの審査で不利になる可能性があります。
引っ越しなど住所が変わったときの変更が面倒
転職・結婚などで引っ越しした場合、すべてのカード会社に住所変更の届けを出さなければいけません。
引っ越し後、住所を変更しないと重要な書類や更新カードが送られてこなくなってしまうためです。(クレジットカードは転送不可郵便)
住所変更手続きはインターネット上で簡単にできるとは言え、複数枚のカードがあると少々面倒に感じるかもしれません。
引っ越しのタイミングでいらないカードは解約してしまいましょう。
クレジットカード複数持ちの審査への影響
クレジットカードを申し込む際に、自分の年収・勤務先・家族構成などの情報を入力しますが、クレジットカードの枚数を記入する欄はありません。
そのため、クレジットカードの枚数が多いのが直接の原因で審査に落ちることはありません。
しかし、クレジットカードの所持枚数が多いことで、与信枠オーバーになったり、キャッシング枠が総量規制に引っかかってしまうと審査落ちするリスクが高まります。
ショッピング枠で与信枠オーバー(過剰与信)
クレジットカードのショッピング枠は与信枠(利用限度額)が割賦販売法によって決まってきます。
利用限度額は支払可能見込額に0.9をかけた金額になります。支払可能見込額は以下の計算式で算出されています。
クレジットカードを複数枚所持していると1ヶ月に使える額が大きくなりますが、利用者は通常無理のない範囲でしか利用をしません。
クレジットカード会社としては「この人にカードを発行しても自社のカードを使ってくれないかもしれない」「あまりにカードの枚数を増やしすぎると貸し倒れのリスクがある」と判断して、審査通過率が下がる可能性があります。
キャッシング枠が総量規制に引っかかる可能性
クレジットカードのキャッシング枠は貸金業法の中の「総量規制」の対象になっています。
総量規制とは、「消費者金融やクレジットカード会社の貸金業者は、借入を本人の年収の3分の1までにしなければならない」という決まりです。
1社からの借入ではなく、複数社からの借入合計が3分の1を超えてはいけない決まりです。
そのため、クレジットカードのキャッシング枠が年収の3分の1ぎりぎりだと、新しくキャッシング枠付きのカードを発行することができません。
そのため、現在持っているクレジットカードでキャッシング枠の利用がある方は、できるだけ借入を減らしてから新しいカードを申し込みましょう。
複数枚の申し込みで「申し込みブラック」の可能性
クレジットカードでポイントをお得に貯めたいからあれもころも…と申し込みたくなる気持ちは分かりますが、短期間に複数枚のクレジットカードに申し込むと審査落ちrのリスクが高まります。
短期間に複数申し込み、具体的には半年間に4枚以上の申し込みがあると、カード会社から「お金に困っている人なのかもしれない」「入会キャンペーン目的の人なのかもしれない」と判断されてしまいます。
カード会社は、申し込み者の経済状況は返済状況を確認するために、個人信用情報機関の情報を審査しています。
カードの申し込みの記録は個人信用情報機関残るため、短期間に複数枚のカードに申し込んだ不信な人物とみられてしまいます。
カード会社は個人信用情報機関で情報を審査している
借入情報やカードの申し込み状況がクレジットカード会社に知られてしまうのは、カード会社が「個人信用情報機関」に登録されている「個人信用情報」をみて審査しているためです。
個人信用情報機関には以下のような情報が記録されています。
- クレジットカードの申し込み状況
- クレジットカードの利用・返済状況
- カードローンの申し込み状況
- カードローンの利用・返済状況
- 住宅ローン・マイカーローンの利用状況
このように金融機関全般の情報が記録されているのが、個人信用情報機関です。
個人信用情報機関に登録されている情報はカード会社は自由に見ることができ、情報を確認すれば過去半年間で何枚のカードの審査に申し込んできたたが分かります。
申し込みの記録は約6ヵ月ほど残ると言われているため、2枚目・3枚目のクレジットカードに申し込むときは、前回の申し込みから半年の期間をあけましょう。
2枚目以降におすすめのクレジットカード
クレジットカードを複数枚申し込むときは、今持っているクレジットカードの欠点を補えるクレジットカードがおすすめです。
例えば…
今持っているのがJCBブランドのカードなら、2枚目は海外旅行で使えるようにVISAかMaster Cardブランドのカードに申し込むといいでしょう。
ポイント還元率が高いカードを持っているなら、2枚目はオートチャージができる交通系のカードや、ステータス性の高いカードに申し込むとバランスが取れます。
高還元率の楽天カード
楽天カード
カード年会費 | 永年無料 |
---|---|
ETC年会費 | 540円 |
ETC発行手数料 | 無料 |
還元率 | 1.0% |
電子マネー | |
申し込み資格 | 満18歳以上 |
- 還元率が常に1.0%以上
- 楽天市場でポイント還元率3.0%以上
- カード年会費無料
還元率が1.0%以上の高還元率カードを持っていない方は、是非1枚還元率が高いカードをもっておきましょう。
楽天カードは還元率が常に1.0%で楽天市場では3.0%になるクレジットカードです。
100円で1ポイント貯まり、1ポイント1円として利用できるため、ポイントも使いやすいカードでおすすめできます。
楽天カードは年会費が永年無料で、国際ブランドもVISA・MasterCard・JCB・アメックスの4種類から選択できるので、2枚目のカードに最適です。
海外旅行保険が自動付帯のエポスカード
エポスカード
カード年会費 | 無料 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 無料 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
申し込み資格 | 満18歳以上の方 |
- カード年会費・ETCカード年会費無料!
- 海外旅行保険が最高500万円自動付帯
- マルイで年4回10%OFF・カラオケ30%OFFなど優待点多数
クレジットカードを複数枚持つメリットとして「海外旅行保険料金が合算できる」という点を上げました。
1枚目に保険があまり充実していないクレジットカードを持っている方は、2枚目のカードとしてエポスカードがおすすめです。
エポスカードは株式会社マルイが発行しているカードで、年会費が無料なのに海外旅行保険が最高500万円まで付帯しています。
たった500万円?と思う方もいるでしょうが、最高500万円なのは死亡補償の話。疾病・傷害治療の補償額はゴールドカード並みです。
またエポスカードは全国に優待店が多いです。
- 年に4回マルイで10%OFF
- SHIDAX・ビッグエコーなどカラオケルーム料金が30%OFF
- モンテローザ系の居酒屋割引
などなど、全国に1万店を超える優待店舗があります。
マイルのエポスカウンターから申し込めば、最短即日で入手もできます。2枚目のカード発行を急いでいる方にもおすすめです。
ステータス性・サービス重視の方は アメリカン・エキスプレス・カード
アメリカン・エキスプレス・カード
カード年会費 | 12,000円+税 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 935円+税 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
- プライオリティパスに年会費無料で登録可能
- 国内外の空港ラウンジ無料!同伴者も1名無料
- 最高5000万円の海外旅行傷害保険!
ポイント還元率のいいカードは持っているから、サービスが充実したカードが欲しい方には、アメックスカードがおすすめです。
アメリカン・エキスプレス・カードはアメックス社が自社で直接発行しているプロパーカードのため、ステータス性が高く、また海外旅行や海外出張に役立つサービスが多数付帯されています。
- プライオリティパスに年会費無料で登録可能
- 国内外の空港ラウンジ無料
- 最高5000万円の海外旅行傷害保険
- 海外での24時間日本語サポート
海外旅行や海外出張に行くかたにおすすめです。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
カード年会費 | 29,000円+税 |
---|---|
ETC年会費 | 無料 |
ETC発行手数料 | 935円+税 |
還元率 | 0.5% |
電子マネー | — |
- 国内外の空港ラウンジ無料!同伴者1名も無料
- 提携レストラン2名以上の利用で1名無料
- プライオリティパスが無料付帯
少し予算に余裕がある方ならアメックス・ゴールドがおすすめです。特典を使えるなら、正直アメリカン・エキスプレス・カードよりも元が取れるのでおすすめ。
- ゴールド・ダイニングが利用可能
- 海外旅行保険が最高1億円付帯
- スーツケース1個まで空港から無料宅配
- プライオリティパス
特におすすめの特典が「ゴールド・ダイニング」です。ゴールド・ダイニングとは、提携のレストランで2名以上のコース料金が1名無料になります。
提携レストランのコース料金は1万円以上です。アメックス・ゴールドの年会費は約3万円なので、年に3回以上ゴールド・ダイニングを利用すれば十分に元はとれてしまいます。
特典はもちろん、クレジットカードとしてのステータス性も抜群です。
クレジットカードは持ちすぎに注意!目的によってカードを使いわけよう
クレジットカードを複数枚持つと、「ポイントが色々なシーンで貯まる」「海外旅行保険を合算できる」などのメリットがあります。
しかし、ポイントの管理が大変になったり、使い過ぎのリスクもあることはしっかり把握すべきです。
また、クレジットカードを複数枚発行すると、住宅ローンやマイカーローンの審査に通りにくくなってしまうことにも注意しましょう。
クレジットカードを複数枚申し込むときは、以下の3つに注意しましょう。
- 自分の年収にクレジットカードの枚数は見合っているか
- キャッシング枠は総量規制を超えていないか
- 前回の申し込みから6ヵ月は期間をあける
クレジットカードの審査に通るか不安な方は、こちらを参考にしてみてください。